映画「フォードvsフェラーリ」

一昨日のレイトショー、MOVIX堺で鑑賞。
今年の劇場映画鑑賞の1本目はこの作品に！

「フォードvsフェラーリ」Ford v. Ferrari　
主演　マット・デイモン　クリスチャン・ベール　
監督　ジェームズ・マンゴールド 　

フォード社はフェラーリ社を買収しようとしたが、フェラーリ社長に尽くフォードの悪口を叩かれ断られ別会社と提携してしまった。
プライドを傷付けられた2代目フォード社長は、
かつてル・マン24時間レースで優勝したが現役引退してる元レーサーのキャロル・シェルビーに、
フェラーリ社に勝つスポーツカーを作って欲しいと依頼する。
シェルビーはあるレース会場で出会ったイギリス人レーサーのケン・マイルズを、
会社からの反発を受けながらも、共にフェラーリに勝つスポーツカーを試行錯誤で作ろうとする。


2020年、最初の劇場映画の感想日記。
今年も色んな作品を見てレビューしていこうと思います。

その1本目はこの作品に。
マット・デイモンとクリスチャン・ベールの2大スターのダブル主演なのは勿論、
カーレース物に興味があっての鑑賞。
私自身、車は好きではありますが、そこまで凄く詳しいわけでもなく、
レース物の映画は過去にも何本か拝見はして、今回もどうかなと拝見。
また監督の名で期待度があったのもある（これについては後で触れる）
普通に良い映画かな？と2時間半の長い上映だったが…


最高！
いきなり、今年のベスト作品の1本にしたい！


想像以上に内容が熱くて感情を揺さぶられるイイ映画だった。
2時間半もあったのか？と思うほど、あっという間にエンディングが来た感じだった。
それだけ、2人の主役に取り巻く助演陣が素晴らしい。

レースシーンは凄すぎる！
この臨場感と迫力に映像が半端なく面白い。
意外にも夜や雨のレースシーンは、何だろう、表現力が上手かった。
全体的に身を乗り出しそうな感じで見入ってしまった。
ル・マン24時間をこれだけ描き切ったのはこれが1番ではないだろうか。

監督はジェームズ・マンゴールド
新しい所ではウルヴァリンの最終スピンオフ作「ローガン」（実質上X-MEN完結と思ってる）と良作があった。
過去作を見ても、どんなジャンルでもこなす監督だ。
今回の作品でも思ったけど、この監督、
「映画をよく分かってる監督だ」
と当たり前の例えようですが、本当にそう思った。
話運びやキャラの関係性など、そつなくじっくり見せてくれる。
そういえば、クリスチャン・ベールとは「3時10分、決断のとき」でも組んでいる（この作品は好き）

主演の2人。
マット・デイモンとクリスチャン・ベールはどちらも良かった。
でも、個人的には好きな役者でもあるせいかベールの方が凄く光っていた。
良い意味で「役者馬鹿」と思うほど、とことん演技にこだわるベール。
今回のマイルズ役は個人的に、彼の出演作ではベストな演技だった。
セリフだけでなくベールの目線や表情が物語るような演技が絶品だった。

デイモンは彼らしい落ち着いた演技で見せ、
ベールは自由奔放というか天真爛漫なキャラで対照的。
ベールの方が演技面では前に出た感じもするが、
それを受けて立つデイモンの演技があってこそ光っている。

また、周りのキャラも面白い。
フォード社長の豪快さに、
副社長の嫌みな憎たらしさ、
マイルズの嫁さんがまたいい（演じる女優さんが色っぽい）
マイルズの息子も健気でいい。
そうそう、ジョン・バーンサルが出ていてイイ味出していた。
この映画、人物描写が色々と面白くて、あのシーンこのシーンとドラマ的にも印象に残る。

この作品によく出るあのセリフ。
7000回転を越えると体から魂が抜けて…
うろ覚えだけで確かそんなセリフで、限界を超えた高速の中でのマイルズ。
あの例のクライマックスでも言葉には表せないほど何かを感じてしまった。

この映画の熱さは、好きな事に情熱を注ぐ男たち。
男たちの意地と意地がぶつかり合いながらお、達成しようとする姿は素晴らしい。
例え「車の事なんてよく分からない」と思う人も是非拝見して欲しい。
何か一つの事に情熱を注ぐ姿はカッコイイ。

今回は久々にネタバレ無しでレビューを書いてみた。
私がどうのこうの語るより、この作品に興味あるなら是非見て欲しい想いを込めて。

今年最初の1本目からして最高におススメの作品である。
勿論、今年のベスト作品には入れたい。
それと、クリスチャン・ベールは本当に良かった。