セーラー服と機関銃・補記

角川映画４０週年記念として『セーラー服と機関銃』を角川が主役を
橋本環奈に替え『セーラー服と機関銃　卒業』というタイトルで



リメークした元祖『セーラー服と機関銃』はワンシーンワンショットで撮り
それを達成するためにスタッフ・キャストが血を滲むような苦労を重ね撮った
労作であったその甲斐があり角川映画では最高の大ヒットを記録した柳の下に泥鰌
は二匹はいないこのリメーク版はあまりの不入りのため公開を途中で打ち切っている
栄枯盛衰である私はこのリメーク版を観て唖然とした相米監督がワンシーンワンショットで公開日に間に合わないと言われても曲げなかった手法をこのリメーク版は表層的に沿っているだけこんなキャメラワークを完結させるために我々は苦労した訳ではない何とお気軽に考えられたものだと思った画に魂が入ってないのである原作は赤川次郎、小さなヤクザの組長が突然死し組を継ぐ血縁は女子中学生だったこの阿呆のような話しに重さを持たせたのは相米監督で溝口健二監督のようにワンシーンワンショットで撮ることを考えた
溝口監督は主演の田中絹代さんをいじめ抜き鬼気迫る映画を完成させた、だが薬師丸ひろ子は田中絹代さんではないのだ数ヶ月前は皆と同じくセーラー服を着て学校に通っていた
普通の女子中学生だったのだ、たまたま角川のオーデションに合格した素人の中学生なのだその素人を田中絹代さんのようにしごいて緊張感を持たし一流の女優にしようとしたのだ映画を少し知ってる人がこの話を聴いたら無謀なと言うだろう、そうその無謀を実現させるためスタッフ・キャストはどれほど労力を払っただろう・・プロの監督ならそのことを直ぐに想像でき真似などしょうとは思わない栄枯盛衰と書いたがひろ子の相手役で組の若頭役の渡瀬 恒彦さんは亡くなり監督相米さん５３才で亡くなっているが私はとうにその歳を超えている、ひろ子は『安全地帯』の玉置浩二と結婚して離婚して現在５４才である橋に下多くの水が流れ去ったことを実感する