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2020年10月04日01:40

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「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」見ました−非常に良く出来た完結編映画になっていました−

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9月18日から公開された「劇場版ヴァイオレットエヴァーガーデン」を見に行ってきました。
「ヴァイオレットエヴァーガーデン」は2018年1月から3ヶ月放送された京都アニメーションのTVアニメでその完結編が劇場公開されることは放送終了時から話が出ていました。

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劇場版完結編は今年の1月10日に決定し、昨年9月に外伝的な映画「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝- 永遠と自動手記人形 -」の公開前に両面チラシが作られていました。
ところが6月にあの悲劇の大惨事が京都アニメーションを襲いました。多くのスタッフを失い当然延期となってしまいそんな状況下でやっと京アニの復活作として公開が4月24日に決定したのです。

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そんな状況下でこの新型コロナによる緊急事態宣言発令です。劇場が閉鎖して6月になって溜まっている公開作品の上映時期の調整が行われやっと9月18日という公開日が決定されました。

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9月公開に決まってからはいろんな情報を載せた新しいチラシが作成されています。

ということで公開日に見に行ってきました。さすがに人気があって売店ではグッズに長い列が出来ていました。
映画は純粋におもしろかったです。というのはその日ニュースではやたら京アニの惨事からの公開が美談として取り上げられ良識者ぶったコメンテイターが見てもいないのに「良い作品です」とかしらじらしく言ってるのを見て腹が立ったのです。周辺の状況に関係なく作品自体をちゃんと評価しろと。
ただ、この映画を十分に楽しむためにはTVシリーズを見ていないとだめなんじゃないかと思うのですよ。つまり純粋に1本の映画ではなくTVシリーズと込みでひとつの作品ということになります。まあ、おそらく映画を見に来た人のほとんどがTVシリーズを見ている人なんじゃないかと思いますが。
最近ほんとこの「TVシリーズの完結編を劇場映画で公開する」というパターンが多くてそれはいかがなものかとは私は思っています。「冴えない彼女の育て方」「青春ブタ野郎」など人気ラノベのTVアニメのラストは劇場版でした。最近では「ウルトラマンタイガ」なんかも劇場版が本当の最終回になっています。これではTVシリーズの視聴者が純粋に楽しめないと思うのですよ。
やはりTVシリーズはTVで完結させるべきだと思いますし、逆に映画の方は基本的には単独な作品であるべきだと思うのです。

ということで映画の感想を。
この映画はTVシリーズのその後のエピソードになっていて自動手記人形として働くヴァイオレットが偶然依頼を受けた病気の少年エリスのエピソードと生きていたギルベルト小佐を探すという2つのストーリーが交錯します。
映画の冒頭は電話が発達して自動手記人形が廃れてしまった少し未来で祖母が母親から毎年自動手記人形の手紙を届けられていたという少女デイジーが自動手記人形のことを調べ始めることからすでに過去であるヴァイオレット・エヴァーガーデンの話になるという構成になっています。その、祖母というのがTVシリーズで私が一番好きなエピソードである第10話のアン・マグノリアなのです。偶然ですが前回の映画の入場者特典の小説がこのエピソードにまつわるものだったこともあってすごく感慨深かったです。
こういうところが映画単体だけだったら楽しめないんですよね。
右腕と目を失ったギルベルトはエカルテ島でジルベール先生として密かに暮らしていたのですが偶然それを知ったホッジンズとヴァイオレットが会いに行くのです。2人に対してギルベルトはかたくなに拒否します。ヴァイオレットの方もエリスの死やいろいろあってあきらめて帰ろうとしたところ、兄ディートフリートと会ったりして自分の気持ちに正直になったギルベルトが追ってくるという劇的なラストになります。
このあたりの伏線の張り方とか感情の起伏の表現とかドラマティックな演出とかはさすがに京都アニメーションですね本当に見事だと思いました。おなじみのいろんなキャラクターが登場するのですが今回TVシリーズではザ・嫌な人だったディートフリートがこの映画ではすごく株を上げていますね(笑)。
やがて時代が電話になり自動手記人形が廃れていくこともさりげなく描かれています。エリスの死に際に電話が活躍した時にこれまで自分たちの仕事がなくなると否定的だったアイリスが「あいつもやるじゃん」と認めるところとか実に巧いです。
そしてラストに再びデイジーからヴァイオレットはその後の半生をエカルテ島で自動手記人形として送ったことが語られます。つまりヴァイオレットは大佐と結ばれて幸せに暮らしただろうことが示唆されていてこれが「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品の完結編であるということがわかります。
ほんとTVシリーズを見た人はこの映画を見なければこの物語の最後がわからないということになるわけです。

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入場者プレゼント第1弾の「数量限定 書き下ろし短編小説冊子(3種ランダム配布)」です。
実は初日の劇場開場から1回目の上映まで時間が30分しかなかったのでパンフ買いに並んで間に合わなかった時のために2回目の席も取っておいたので2回見たのです。そしたらこのランダムの特典がダブってしまいました・・・マイミクさんと交換してもらえたので良かったですが。
小説は文庫サイズでそれぞれ40Pほどの短編になっています。表紙以外に1Pイラストが描かれています。

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「ベネディクト・ブルーの菫」
ベネディクト・ブルーのヴァイオレットへのいろんな想いが描かれています。ベネディクトってそんなにヴァイオレットちゃんが好きだったんだ(笑)。

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「ヴァイオレット・エヴァーガーデンIf」
もしディートフリートがヴァイオレットをギルベルトに手渡さなかったらというIfのエピソードになっています。

そして10月2日から入場者プレゼントの第2弾の数量限定 書き下ろし短編小説冊子が配布されました。今度は1種類なので銀の袋には入っていません。

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「ギルベルト・ブーゲンビリアと儚い夢」
ギルベルトとヴァイオレットがその後幸せに暮らしたことが描かれています。ちゃんと結婚式も挙げたみたいだし。

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パンフレットはA4版横綴40Pで1000円です。
冒頭にTVシリーズの全話紹介が載っています。キャラクター紹介、キャスト対談、インタビュー、音楽、アーティスト、脚本のインタビュー、原作者コメントは載っていますが監督のインタビューとストーリー紹介が載ってませんね。

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劇場グッズはこんな感じ

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「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン クリアファイル」
ヴァイオレットのイラストのクリアファイルです。

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「ヴァイオレットエヴァーガーデン クリアファイルセット【Colors】」

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ヴァイオレットのイラスト4種が表裏の2枚のクリアファイルになってセットされています。

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「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン レターセット」
やはりヴァイオレット・エヴァーガーデンと言えば”手紙”でしょう。めったに使いませんがレターセットがひとつ欲しかったんですよね。

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便箋2種、封筒、封緘風シールがセットされています。

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そして10月2日から「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン STORYBOARD」が発売されました。故あって朝一で大阪の劇場で買ったのですが神戸に行くと昼にはもう完売していました。人気あるんですねえ。

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内容的には162Pの白黒印刷で全編の絵コンテが収録されています。これを見るとストーリーがわかるわけでパンフレットにストーリー紹介がなかった分を補完しています。

ということで非常に満足した「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の完結編映画でした。






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