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2020年09月21日11:59

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「エントリーグレード RX-78-2 ガンダム」は少ないパーツで色分けされて可動する良く出来たキットだった−そしてさまざまな 1/144 RX-78-2 ガンダムのキット比較−

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春に「エントリーグレード 1/144 RX-78-2ガンダム」が発売されることが発表されました。
エントリーグレードといえば低学年の子供たち向けに入門用として色プラで簡単なプラモとしてこれまで「仮面ライダーゼロワン」「孫悟空」「ドラえもん」「ウルトラマンゼロ」といった商品が1000円前後で発売されています。
それが700円で1/144というガンダムの定番サイズで発売されるというのです。1/144サイズのガンダムと言えば安価な「FG(ファーストグレード)」からHGUCという定番さらには高度なRGが発売されている中で40周年ということでここんところジ・オリジン版、G40、BEYOUND GLOBALといった高価格帯のそれぞれのコンセプトの商品が発売されています。だからそこに1/144でエントリーグレード発売ということで以前紹介した組立体験会用の簡易可動のキットを一般売りするのかなぐらいに思っていました。

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そしたら製品仕様の情報が次々と公開されそのコンセプトは徹底的なパーツ分割による色分けと少ないパーツ数での高度な可動ということがわかり俄然興味がわきました。ガンプラ好きの友人によると形状もかなり良いんじゃないかということでした。
そしてHPで発売日が9月4日で定価700円と告知され楽しみに待っていました。で、よくよく調べてみるとガンダムベース東京、ガンダムベース福岡での先行販売だということがわかりました。これに関しては戦略なのかもしれませんがガンダムベース限定品の書き方じゃありませんでしたから。
さらに発売日が過ぎても一般販売の情報がまったく出てきませんでした。なんかすごくモヤモヤして早く作りたいのでメルカリで出品されているのを倍くらいの価格で買っちゃいました。いわゆる転売屋なんでしょうね。
これに関しては以前から言ってることですが転売屋に関しては私は否定はしません。よく転売屋を目の敵にする人がいますがわたしなんかは東京のイベントでしか売ってないものが多少高くても手に入るのはありがたいです。だって行こうと思うと2万円以上かかりますし興味のない東京の友人に買いに行ってもらうのは気が引けますからね。それなら自分が納得できる価格であれば転売屋からでもよろこんで買うことにしています。要は自分にとってどれくらいの価値があるかがすべての尺度だとおもうのですよ。そういう意味で転売屋も別に法律に違反しているわけではなく市場競争原理による活動だと思うのですよ。

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やがてバンダイから箱をなくしてパウチ入りでビームライフルとシールドの無い仕様で12月に500円で一般発売するという情報が出ました。ふざけるな!それは違う商品になってるぞ。やはり今回のは完全な限定品じゃないか。なんなんでしょうね、このバンダイのやり方は・・・この情報が出ると同時に市場価格が上がってますからねえ。

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「エントリーグレード 1/144 RX-78-2ガンダム」

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通常のガンプラより少し小さいパッケージに入っています。ランナーの入った袋が2つと組立説明書が入っています。

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ランナーは色プラ2枚、白が2枚、

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取扱説明書は片面カラーの4つ折りになっています。 ランナーは部位ごとにまとまっている以前のダンボール戦記の方式になっていてタッチゲートなのでニッパーを使わずに部品をはずすことができます。

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部品を説明書に沿って組み立てていくのですが見事に色分けされています。特に最近のガンプラはこのあたりの進化がめざましくそれを取り入れています。最後までシールだった目と腰前のマークの部分まで色分けされています。

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組み立てた「RX-78-2 ガンダム」です。

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これまでは素組みでも墨入れと頭部アンテナの安全基準用フラッグは切り取るのですが今回まさに素の状態を検証したかったのでそれは行っていません。

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たしかにプロポーションも良い感じでスタンダードのガンダムといった感じの造形になっていると思います。
各部の可動です。

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腕の可動は肘は1重関節ですが深く曲がり肩の付け根の軸は上にかなり動くようになっています。

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脚の可動は膝は2重関節で深く曲がり、足首も広く可動します。脚の付け根は球体間接になっているので横に90度までは開きませんがある程度は可動します。

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胴体の可動はかなり前後にスイングできるように工夫されています。
これまでのガンプラにはない少ないパーツによる簡単な関節機構によって可動範囲を広くするというコンセプトでうまくいっているんじゃないかと思いました。

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これらの可動域によっていろんなポーズをつけることができます。可動モデルとしてはまったく問題のない出来になっていると思います。

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ちなみにこれまでのエントリーグレードのキットとの比較です。見ているとエントリーグレードはアイテムごとに対象年齢やコンセプトそしてパッケージや完成したサイズが違っていることがわかります。

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「ホビージャパン」9月号ふろくの冊子「All That RX-78-2 GUNDAM」です。
RX-78-2 ガンダムのプラモデルに特化してその歴史と各キットの紹介、トピックやその周辺商品までがきっちりと掲載されたB5版100P近い本でこれだけでも1冊の本として資料的価値はかなり高いと思います。

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7月25日発売なのでエントリーグレードのことはまったく載っていませんがエントリーグレードの発売に合わせたかのような内容になってます。
ということでこの機会に我が家にある1/144 RX-78-2 ガンダムのプラモをこの際比較してみました。
ちなみに最初の1/144ガンダムはもうありませんしHGガンダム、初代HGUCガンダムに関してはどこかにあるかもしれませんが出てきませんでした(笑)。

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まず現行の4「HGUC 1/144 ガンダム」
2015年7月に-リバイブ-されたHGUCのガンダムで1000円という昔と同じサービス価格になっています。これが1000円でエントリーグレードが700円というのはほんと微妙な線だと思います。

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左がHGUCで右がエントリーグレードです。その下の5体並んだ真中がエントリーグレードで左から4つ目がHGUCです。以前から思っていたのですがプロポーションはやや細い感じがします。
可動に関しては肘はややHGUCの方が曲がりますがほとんどエントリーグレードでも遜色はないんじゃないかと思います。
ということで順に紹介していきます。

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1「FG(ファーストグレード)1/144 ガンダム」
1999年のガンダム20周年のあたってPGの形状をふぃどバックし最新のガンプラ技術で300円の1/144ガンダムのスナップキットを作るというエントリーユーザー向けのキット。今となっては塗装という最も困難な行程が残っていますが(笑)。可動に関しては昔の1/144よりは良くなっていますがあまり動きません。

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2「HG 1/144 ガンダムG30th」
2009年7月にガンダム30周年を記念してお台場の1/1実物大ガンダム立像を元に作られたキットで1200円。以降長い間ガンダムのスタンダードとしていろんな記念商品、コラボ商品でこのキットが採用されています。

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5「RG(リアルグレード)1/144 ガンダム」
2010年7月に1/144ガンダムの最高峰キットとして作られた2500円のキットです。内部フレームから作っていくという1/100MGのキットからのフィードバックを1/144にしたものなのでパーツが小さくほんとうに作るのに苦労しました。実際1日で上半身しか作れませんでしたからこれ以降しばらくRGはパスしていました(笑)。

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6「1/144ガンダムフロント東京 ガンプラファクトリーRX-78-2 ガンダムクリアカラーバージョン」
2016年に行ったガンダムフロント東京の「GUNPLALABO」の「ガンダムデザインファクトリー体験会」で使われていた「GFT ガンプラファクトリーRX-78-2 ガンダム クリアカラーバージョン」です。
可動部分の少ないオリジナルのキットで500円で販売されていました。モールドや形状から察するにベースはG−30だと思われます。武器は付属していません。

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7「1/144 RX-78-2 ガンダム 組立体験会Ver.」
日本中を回って開催されている「ガンプラ組立体験会」で使用されていた非売品のオリジナルの「1/144 RX-78-2 ガンダム 組立体験会Ver.」です。小さめの白黒のパッケージの中に色プラのランナーと白いランナーが入っています。
簡易キットですが全身可動します。手足に関しては肘、膝、足首も可動しますが肩、脚の付け根はあまり可動せず可動範囲は狭いです。
G−30に近いプロポーションですがモールドがなくオリジナルのキットじゃないかと思います。ビームライフルはついていますがシールドはありません。
ちなみにこの2体については今回の冊子には書かれてませんでした。

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8「HG GUNDAM THE ORIGIN 1/144 ガンダム(GUNDAN THE ORIGIN 版) 」
2015年からアニメ化に合わせて発売された「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」シリーズのRX-78-2 ガンダムが2020年3月に2300円で発売されました。安彦良和氏がコミック用にリファインしたガンダムを忠実に立体化したキットである意味ひとつのガンダムのプロポーションの正解ではあります。可動機構に関しても高価格帯商品ならではのものを搭載しています。

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9「HG 1/144 ガンダム[BEYOND GLOBAL]」
2020年6月にこれまで培ってきた技術を集約し「美しいポージング」と「可動性能とプロポーション」を追求したガンプラ40周年モデルで価格は2000円。たしかに可動に関しては現在のガンプラの延長線上の発展になっており、腿の可動機構、腕先の可動などの新ギミックを搭載していました。ただ、プロポーションに関しては細すぎて尖っていてあまり美しくないと思います。

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10「HG 1/144 ガンダムG40(Industrial Design Ver.)」
ガンダム40周年記念企画として世界で活躍する工業デザイナー奥山清行氏率いるKENOKUYAMA DESIGNが初代ガンダムの映像を再現するために工業製品としての可動機構と人間らしいフォルムや動きの両立を目指し新たにデザインしたHG ガンダムG40のキット。デザインはもうまったくの別物と考えていいと思います。
2019年12月に艶消しブラックの凝ったパッケージに冊子を同梱し3000円という高価格で販売されたのにもかかわらず完売しプレ値が付きました。たしかに全く違う分野の発想による可動機構はこれまでのガンプラの発想にない非常に斬新ではありましたが汎用性のあるものではありませんでした。

ということで1/144 RX-78-2 ガンダムのキットを比べてみると今回のエントリーグレードがプロポーション的にもギミック的にも平均であり、かつパーツ数を減らすことでコストを下げた良いキットになっているとは思いました。

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