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2020年05月07日09:49

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『 マリアンヌ 』


場予告編で知っていたが、結果的に見逃してしまった映画『 マリアンヌ 』を配信で観た。素晴らしく良質なラブサスペンスの佳作だった。ブラピの抑えた演技、華やかなマリオン・コティヤールという絶妙なバランスも実に良かった。

 カナダ空軍中佐のマックス・ヴァタン(ブラッド・ピット)はドイツ大使暗殺の密命を帯びて、1941年、ビシー政権下のフランス領モロッコに潜入。現地で、妻役のフランス人スパイのマリアンヌ・ボーセジュール(マリオン・コティヤール)と合流し、夫婦になりすまして、大使主催のパーティーまでカサブランカで生活を共にする。マリアンヌはフランスでレジスタンス活動をしていた歴戦の闘士であったが、英軍情報部(Vセクション)の支援が途絶えたためにフランスの支局がドイツ軍の追求によって壊滅。彼女は命からがらフランスを脱出し、モロッコで対独スパイ活動を続けていたのだった。カサブランカのフランス大使館員として現地のフランス人社会に確固たるポジションを築いていたマリアンヌは、マックスのケベック訛りのフランス語を指摘し、パリ訛りのフランス語を指導したり、彼の素性が怪しまれないよう最大限のサポートをするのだった。二人はいつしか恋に落ちる。無事に任務を終えてモロッコを脱出したマックスは、英国入国を許可されたマリアンヌと再会、結婚する。やがて、マリアンヌは妊娠し、ドイツ空軍のロンドン夜間空襲下、愛娘アナを出産。マックスとマリアンヌは幸せな家庭生活を送っていたが、ある日、マックスは上官のフランク大佐から呼び出しを受ける。英軍情報部(Vセクション)がつかんだ情報によれば、マックスの妻マリアンヌがドイツ軍スパイである疑いがあるという。もし、マリアンヌがドイツ軍スパイであると判明した場合、マックス自身が彼女を殺すように、また、マックスが彼女をかばったり、独自に調査をしたりすればマックス自身も反逆罪で死刑になるとのことだった。フランク大佐に警告を受けながらも、マックスはマリアンヌを信じ、彼女のスパイ疑惑を晴らすために奔走するのだったが・・・。

 この先、ネタバレを含みます。












 この映画の面白さは、謎多き妻マリアンヌの無実を信じようとするマックス(ブラピ)が命令を無視して奔走するところにある。マリアンヌにスパイ嫌疑をかけた英軍情報部はマックスに偽情報を与え、その内容を書いたメモをマリアンヌが見える場所にあえて置かせる。72時間以内にロンドンからその偽情報が発信されれば、マリアンヌがドイツ軍スパイであると判明するからだ(ブルーダイ作戦)。マリアンヌを救いたいマックスはその72時間を黙って待つことができず、フランス時代のマリアンヌを知る人物を求め、行動に出る。このままだと、「 マリアンヌはドイツ軍スパイか否か 」だけが焦点になるのだが、マックスが秘密作戦に従事中だと知った友人から「 情報部は大陸反攻作戦(ノルマンディ上陸作戦)を決行する時、君に戦線背後のレジスタンス指揮を任せられるかどうが、テストするはずだから充分気をつけるように 」と助言を受ける。つまり、妻のスパイ嫌疑を向けられたマックスがどう動くか(または動かないか)を情報部は注視するため、マリアンヌのスパイ疑惑を仕組んだ可能性が浮上するのだ。マリアンヌはスパイなのか、また、その疑惑は情報部が仕掛けたマックスへの試練なのか、謎をはらんだまま、マックスは走り出した。



 映画を観たあと、下のYouTube映像を観ると『 マリアンヌ 』に700か所にも及ぶ視覚効果が施されていることに驚く。『 フォレスト・ガンプ 』や『 キャスタウェイ 』を撮ったロバート・ゼメキス監督らしい素晴らしい仕事だ。



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