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2019年11月19日09:56

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『 エンド・オブ・ステイツ 』


場の帰り、盟友P氏、カメラマンS氏と『 エンド・オブ・ステイツ 』を観た。シリーズ第三作で、前作『 エンド・オブ・キングダム 』が今ひとつだったので正直、期待はしていなかった。一作目のヒットを受け、大きな制作費がついた続編が「 スケールが大きくド派手になった分、中身が薄くなる 」のはありがちなことだが、『 ・・・キングダム 』は正にそこにはまっていた。テロリストグループが襲撃する舞台が格段に大きくなり、そのターゲットもホワイトハウスとは比べ物にならないほど広範にわたった結果、主人公マイク・バニングの活躍するシーンは減り、アクションも散漫になった(それぞれのシーンはド派手だけど)。このシリーズも終わりだなと思っていたところに、まさかの第三弾『 エンド・オブ・ステイツ 』である。これが予想を裏切って、第二作での失敗を見事に修正。徹頭徹尾、マイク・バニングの活躍を堪能できる素晴らしいアクション映画に仕上がっていた。シリーズ最高傑作である。

 ドローン爆弾群の攻撃による大統領暗殺未遂事件が起き、警護陣でただひとり生き残った「 最強の大統領警護官 」マイク・バニングは容疑者として逮捕される。陰謀によってはめられたことは明らかだが、映画は黒幕が誰か推理することに力点を置いていないので、案外、あっさりと真犯人の正体をマイクは察する。問題は、絶体絶命の危機にあるマイク・バニングがいかに窮地を脱し、反撃に転じるかにある。この過程が実に面白い。この映画は絶対に劇場の大きなスクリーンで観るべきだ。比較しては申し訳ないが、話題の『 ・・・:ニュー・フェイト 』よりはるかに面白いよ(個人の感想です)。

 ひとつだけ、ネタバレするので、先入観なしに観たい方はご注意願いたい。



























 マイク・バニングの父親クレイ・バニングとして、ニック・ノルティが登場する。彼はヴェトナム戦争に特殊部隊隊員(おそらく、グリーンベレー)として従軍して心を病み、帰国後に幼かったマイクと妻を棄てて、消えた。マイクは放浪の旅を続ける父親の所在を絶えず気にしていたため、位置情報をつかんでおり、逃亡中、一時的に身を隠すために父クレイの隠遁所に寄る。この、父クレイとマイクのシークエンスが実に良い。心を病み、山奥で文明社会と隔絶した生活を続けていた父クレイが「 ただの老人 」ではないことを観客はまざまざと見せつけられる。父クレイの存在によって、『 エンド・オブ・ステイツ 』は「 血の通ったアクション映画 」になっている。
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