昨日は、在ミュンヘン日本総領事館がミュンヘンにあるドイツ・ジャーナリスト学校(DJS)の学生たち20人を招いた討論会に日本側代表の1人として出席。記者の卵たちの、日本の政治、経済、社会についての質問にドイツ語で答えた。記者志望のドイツ人らしく
欧州の諸民族、国々は、過去2000年間にわたり抗争を続けてきた。特に第二次世界大戦は筆舌に尽くしがたい流血と荒廃を招いた。これに懲りて、国家主権の一部を国際機関に預けることにしたのが、EUの起源。欧州諸国は1国では弱いが、28ヶ国が団結すれば
EUは、創設以来最大の危機に陥った。6月25日に発売されたドイツのニュース週刊誌「デア・シュピーゲル」は、表紙に早々と「ヨーロッパは死んだ」というセンセーショナルな見出しを載せた。EUに死亡宣告を下すのは早いかもしれないが、ヨーロッパに今強い
みなさま、日経BPの記事を読んで下さり、どうも有難うございました。昨日5時に起きて「離脱確実」の報を聞いてから、原稿を書き上げました。編集者のスピード作業で、昨日の内に原稿が掲載されました。ネットマガジンの機動性です。プリントメディアはかなわ
英国のEU離脱は、欧州連合の崩壊過程の第一歩となるかもしれません。欧州統合というエリートのプロジェクトに対し、右派ポピュリスト勢力に率いられた庶民たちが反旗を翻しました。この動きは英国だけに留まりません。この歴史的大事件の背景を、日経ビジネス
ミュンヘンはようやく夏らしくなった。私は朝夕、英国庭園と呼ばれる広大な公園を歩くことにしている。小鳥の声を聴きながら、緑の中を散策する。人口100万人の都市の中心部にこれだけ深い森がある。都市文化と自然の融合が、ドイツの町の特徴である。
ドイツの言論界では、「自分の国をほめる」という行為は、いかがわしい行為と見られることが多い。大半の言論人、報道陣は、そうした記事や特集に眉を顰める。当地では、メディアの仕事は批判的な分析という合意があるからだ。「わがほめ」がしばしば行われる
こんな夢を見た。私はある出版社の大部屋にいる。すると出版社の重役が私の前に立ちはだかり、「熊谷さん、こんなつまらない原稿は載せられませんよ」と私を怒鳴りつける。このため私はきゅうきょワシントンとニューヨークへ取材をし直しに出かける。ニューヨ
日本の社会保障サービス切り詰めは、かなり厳しい。去年8月から、多くの家庭で介護費用が大幅に増えた。日本はドイツに比べると、庶民の負担を増やす方向にある。段々米国に近づいている。メディアはこの問題をあまり取り上げないが、朝日新聞が珍しくルポし
「細雪」を読むと、約90年前の日本で、女性が手に職を持つことについて、特に上流階級がいかにさげすんでいたかがわかる。谷崎は当時「職業婦人」という言葉を蔑称として使っている。日本は約90年経って、当時に比べるとやや進歩したと思う。もちろん男女
ドイツで今年4月末に開かれた世界最大の工業見本市「ハノーバー・メッセ」で、ドイツのメルケル首相と米国のオバマ大統領は、両国がIOT(物のインターネット)において今後協力関係を強めるという方針を明らかにした。 メルケル首相はオバマ大統領とと
おととい、ドイツの10年物の国債の利回りが初めてマイナスとなった。ドイツ連邦政府は、お金を借りると投資家から金利をもらえることになる。経済学の常識が通用しない、異常事態だ。投資家の間では、6月23日の英国のEU脱退をめぐる国民投票を前に、不安
2015年という年は、欧州最大の自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)にとって最悪の年だった。一部のエンジニアらが違法なソフトウエアを使って、米国のNOx規制をかいくぐっていたことが発覚。全世界で1100万台の車に、このソフトウエアが
集英社から去年上梓しました「日本とドイツ・ふたつの戦後」がおかげさまで増刷されました。大変光栄に思います。読んでくれた皆様、どうも有難うございました。https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A8%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84-%E3%81%B5%
調査報道に基づくドイツ発のスクープが、全世界を揺るがしている。4月4日、ドイツの日刊紙南ドイツ新聞(本社ミュンヘン)は、多数の政治家、スポーツ選手、ビジネスマンらがパナマなどに持っていたオフショア・ペーパーカンパニーの実態を暴露した。同紙
東京での6日間の駆け足出張から昨夜帰宅。今日からミュンヘンで即仕事です。日経BPから出ている「帝国の参謀」をようやく買うことができました。話題の「京都ぎらい」も早速読了。第1章はすごく面白いのですが、そのパワーが最後まで続かなかった。どうせな
現在、西欧にやってくる難民の数は去年秋に比べて激減しています。その理由の一つは、EUとトルコ間の難民合意です。しかしこの合意は、いま風前の灯となっています。その理由について、日経ビジネスオンラインの連載記事で解説しました。http://business.nikk