サハリン2の権益をロシアに譲渡せよという要求に、日本政府や企業は慌てている。
日本政府は「プーチン大統領がエネルギーを武器として使わない、サハリン2には触らないでおいてくれる」と考えたのだろうか。
欧州では、エネルギー戦争はとっくに始まっている。
ロシアはポーランド、ブルガリア、デンマーク、フィンランドなどへのガス供給を止めた。
ロシアは6月16日からドイツへのガスパイプライン・ノルドストリーム1を通じた1日のガス輸送量を、通常の40%まで減らした。
7月11日以降はNS1を通じたガス輸送は完全に止まると見られている。完全な契約違反だ。
ドイツで最も多くガスをロシアから輸入している大手電力ガス会社ユニパーは、このため政府支援を要請した。
政府はユニパーが倒産しないように、部分的に国有化するだろう。
こういう欧州の状況を見ていたら、「ロシアへのエネルギー依存は、極めて危険。ロシアからの輸入量を、一刻も早く自分からゼロにするしかない」ということにはっきり気づくはずだ。
ログインしてコメントを確認・投稿する