ワルシャワ国立歌劇場は、ロシアのウクライナ侵攻を理由に、4月8日に予定されていたムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」の初演をキャンセルした。
ポーランドでは他の劇場でも、ロシアの作曲家のオペラが次々にキャンセルされている。
ベルリン駐在のウクライナ大使も、ドイツの大統領が主催した慈善コンサートに招かれたが「ロシアの音楽家が出席するコンサートには出ない」という理由で大統領の招待を断った。
芸術家の間では、「芸術と政治は分けて考えるべきだ」として、こうしたキャンセル文化に反対する意見も強い。
だがオペラにまで「反ロシア」が波及するということは、欧州の人々のロシアに対する感情がいかに厳しくなっているかを象徴する出来事だ。
ウクライナ人が次々に殺され、子どもたちが手足をロシア軍の地雷で吹き飛ばされている中、美しいロシアの音楽に浸るのはどうかという気持ちもわからないではない。
プーチン大統領は、自らの手でロシアの崇高な芸術や文化、イメージに毎日泥を塗りたくりつつあるのだ。
彼こそは、ロシア国民によってキャンセルされるべき人物である。
ログインしてコメントを確認・投稿する