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2016年12月11日16:11

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Soumission

先日パリで買ったミッシェル・ウールベックの問題作「Soumission(服従)」をフランス語で読んでいる。フランスが内戦状態になり、極右の大統領就任を防ぐために、イスラム主義者がフランスの大統領になるという、「近未来・政治小説」。文学としてはセンセーショナリズムに走りすぎているが、ジャーナリスティックな観点からは読ませる。夜のパリに銃声が響き渡るシーンは、2015年11月13日の多発テロを想起させる。偶然かもしれないが、

イスラム主義に批判的なウールベックの軌跡は、歴史に残るイスラム・テロと重なり合う。「シャルリ・エブド」編集部が襲撃されて編集部員らがテロリストに殺害された日は、同紙がウールベックの「服従」について報じ、表紙にこの作家の風刺画を載せた号の発売日だった。2001年にニューヨーク・タイムズがウールベックのイスラム主義に対する警告を含んだインタビューを載せた日、つまり9月11日に米国での同時多発テロが起きた。

ウールベックはイスラム過激派から殺害すると脅迫されており、居場所を隠しているという。最近ドイツの有力紙FAZがウールベックに賞を授与したことに驚いた。
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