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2016年05月21日04:27

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バス

私は、毎朝ミュンヘンでバスに乗る。ドイツでもお年寄りは、知らない人とでも話したがる。今朝は、お年寄りの女性がバスの運転手と世間話をしていた。その会話から、バスの運転手がコソボからの難民だったことがわかった。




「私はミュンヘンで27年間バスを運転しています。幸い、一度も事故を起こしませんでした。あと5年で定年です」「定年になったらコソボに帰るの?」




「いや、ミュンヘンにいるでしょうね。ただコソボにも家があるので、行ったり来たりするでしょう。ところであなたは、ミュンヘン生まれですか」




「いえ、私はノルトライン・ヴェストファーレン州のデュイスブルク生まれなの。でもミュンヘンにもう40年住んでるの。私もあなたと同じ、流れ者なの。でもミュンヘンが好きなので、ここにずっといるつもり」




私が1980年にAIESEC研修生として初めて住んだドイツの町も、デュイスブルクだった。奇遇だ。おばあさんは、運転手に「Gute Fahrt」と言って、寒風を避けるためにコートの襟を立てながら、バスを降りて雑踏に消えていった。




ノルトライン・ヴェストファーレン州の人は、バイエルン人と違って、見知らぬ人と気軽に会話をすることで、知られている。




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