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2015年01月24日03:34

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フェア・トレード商品に人気


 欧州の消費者の間では、発展途上国の農民に最低限の価格を保証する公正貿易、いわゆるフェア・トレードの原則に基づいて輸入された食料品の人気が高まっている。

 ミュンヘン市内のスーパーマーケットの一角に、フェア・トレード食料品が売られていた。エクアドル産のチョコレート、ペルー産のポテトチップ、コンゴ産のコーヒーなどが置かれている。パッケージには、農産物を作った人の顔写真や、商品の生産地や生産者についての詳しい解説が載せられている。

 解説を読むと、農産物を作る人々の顔が見えてくる。さらに消費者は、商品の購入を買うことで、発展途上国の農民たちを支援することにもなる。

 フェアトレード商品にとって重要なのは、消費者に対する情報開示だ。この種の食料品には、フェアトレード商品であることを認証するマークが印刷されている。商品の販売者が認証印を受けるには、原料を作る農民が搾取されず、長期的に農業を続けられるように、最低限の価格が保証されていることや、有害な農薬が使われていないことなどの基準を満たさなくてはならない。

 最近欧州では、フェアトレード商品の売れ行きが伸びている。ドイツでのフェアトレード商品の2013年の売上高は6億5400万ユーロ(915億6000万円・1ユーロ=140円換算)。前年に比べて約23%の増加だ。

 欧州でフェアトレード商品の人気が高い理由の一つは、市民の間で「今日の商品の中には、発展途上国の労働者を安い賃金で働かせることによって、値段が低く抑えられているものがあるのではないか」という疑問が強まっていることだ。欧州の消費者の中には、一部の繊維製品が、劣悪な労働条件の下で作られていることについて、心を痛める人がいる。

 欧州社会では、米国やアジアよりもキリスト教的な価値観が深く根付いており、人々がそうした価値観を暮らしの中で実践しようとする傾向が強い。フェアトレード商品を選ぶ人は、アフリカやアジアの農民に手を差し伸べることをめざしている。ある意味では、「良心の痛み」を和らげてくれる商品なのだ。

 「消費」と「慈善事業」の2つの側面を持つフェアトレード商品の市場は、今後も欧州で拡大するだろう。
(文と絵・ミュンヘン在住 熊谷 徹)筆者ホームページ: http://www.tkumagai.de
 

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