岡山城、後楽園、吉備津神社、多島美の瀬戸内海、桃太郎、きび団子。温暖な気候に恵まれ、“晴れの国”とも呼ばれる『岡山』
城下町として、四国・中国地方への交通の要衝として、吉備文化の発祥の地として、果物の産地としても有名。中でも昔ながらの風情ある町並みが残る倉敷市の『倉敷美観地区』は岡山県屈指の観光地として古くから人気を集めている。
大好きな古い町並み・美しい風景・写真を求めて美観地区へ。
倉敷駅。
駅前から伸びるメインストリート「倉敷中央通り」から「倉敷えびす通り商店街」へ入り南下。
パレードで盛り上がる美観地区。
倉敷美観地区の文化保存、発展に大きな役割を果たした、倉敷の大地主「大原家」ゆかりの建築物や文化施設(大原邸・大原美術館・倉敷民藝館等)、倉敷の歴史や情報を伝える「倉敷物語館」、木造洋館の観光案内所「倉敷館」、国内外の郷土玩具を集めた「日本郷土玩具館」など見所が満載。
美観地区の一角にある鶴形山の山頂に鎮座する創祀1700年の古社『阿智神社』⛩
境内には鶴亀様式とよばれる古代庭園や、「天津磐境」をはじめとする磐座が多数有り、「斎館」と呼ばれる館の庭には陰陽磐座や水琴窟がある。
祭神は宗像三神。
毎年の春秋に例大祭が行われ、御輿が麓の町を練り歩く。
名物「素隠居(すいんきょ)」も登場する時代行列の御神幸があり、「三女神の舞」や「獅子舞」等が奉納される。
神功皇后の西征の際に海の守護神として鎮り、東漢氏(やまとのあやうじ)の祖・阿知使主(あちのおみ)が祀ったと伝えられ、鶴形山が島であった頃から海上交通の神様として信仰を集めてきた。
境内には日本一大きく日本一古い曙藤「阿知の藤」があり、樹齢は300〜500年・幹周りは1.5m。同種の藤では日本で最も古く大きいもので、岡山県天然記念物となっている。毎年5月に「藤まつり」が開催されている。
格子戸が印象的な町家が並ぶ『本町通り』東町エリアは、小高い鶴形山の南方裾野に弧を描くように形成された倉敷発祥の地。
かつて倉敷と早島を結んだ街道で、箪笥屋・桶屋など職人達が軒を連ねる場所だった。江戸初期に新田開発で広がった集落が、物資の集散地として栄えるにしたがって、商家や庄屋、職人らの家々が建ち並び、現在の町の原型を形成した。
江戸期の賑わいを感じさせる風流な町並みで、現在は町家を改装した個性あるショップやカフェが並び、往時の雰囲気を楽しむことができる。マニアックな古書店や、帽子の専門店、手作りアクセサリーの店や雑貨店、セレクトショップなど、個性的で魅力的なショップが町家や蔵を改装して営業中。
10月中旬には「倉敷屏風祭」の舞台となり、多くの人で賑わう。
美観地区は大きく分けて、「倉敷川畔」と「本町・東町」の二つのエリアから成る
倉敷紡績の工場を改装した『倉敷アイビースクエア』。
“アイビー”は、赤い煉瓦塀に絡まる蔦(アイビー)から。そして“スクエア”は、広々としたスクエア状の中庭広場から付けられた名前。
江戸幕府の代官所の跡地に建てられた倉敷紡績創業の旧工場が、昭和48年(1973年)に大々的に改修され、複合型の観光施設として再生した。
倉敷川畔とともに「美観地区」を代表する有名な観光名所。歴史の変遷と文化の香りを感じさせる。
広大な敷地には、ホテルや大原美術館の美術品を収集した児島虎次郎の記念館他、倉敷紡績の歴史を展示する「倉紡記念館」、大正期に建てられた紡績工場事務所を改装したアンティークオルゴール博物館「オルゴールミュゼ」、キャンドル作りを楽しめる「キャンドルワールド」、陶芸教室やカルチャー教室などの文化施設が配置されている。他、ショップ「愛美工房売店」では、作家物の陶器やガラスの他、アイビースクエアオリジナルのグッズ類、倉敷ブランドの「倉敷いぐさ」などが販売されている。
倉敷川畔は倉敷を象徴する風景と出会えるエリア。
川の畔に並ぶ屋敷や蔵は、倉敷が栄華を誇った時代に、商いに奮った豪商らによって建てられたもの。
美しい掘割りの水面は穏やかに川沿いの柳並木を映し、白壁となまこ壁の蔵や瓦屋根の屋敷が建ち並ぶ様は、歴史ある倉敷ならではの光景。
古い町家が軒を連ねる風情は、実に情緒豊か。
昭和44年(1969年)に倉敷市の条例に基づき美観地区に定められ、昭和54(1979年)に県内2件目の重要伝統的建造物群保存地区として選定された。
鶴形山南側の街道から倉敷川の畔まで白壁なまこ壁の屋敷や蔵が並び、天領時代の町並みをよく残している。
『くらしき川舟流し』🛶
かつて物資を積んだ川舟の往来でにぎわった倉敷川。その風情を味わえる観光川舟が運行。
ゆったりと進む舟に腰を下ろして眺める白壁の町並みは、川舟流しならではの表情を見せてくれる。
真言宗御室派別格本山・宝寿山『観龍寺(かんりゅうじ)』。
寛和元年(985年)、尭勢津師により現在の倉敷市西岡に慈照院(西安寺)の塔頭として開創。
2度の火災の後、現在の本堂は寛延2年(1749年)に再建されたもの。
本尊は大日如来。
境内に広がるつつじ。
美観地区は路地も独特の趣がある。
『倉敷らーめん 升家』の「倉敷煮干しラーメン」
店舗は江戸時代の旅館を古民家再生し、白壁と木の温もりを活かした作り。
地元の食材にこだわり、ラーメンやスープのみならず具材の一品ずつも手作りしている倉敷ラーメン。
スープは煮干しと豚骨スープのぶつかり合う、魚介豚骨の二層式Wスープ。どんぶりに豚骨スープを入れて麺を入れ、静かに魚介系醤油スープを注ぐ。初めは魚介系の割合が多いが、麺をすするたびに豚骨スープが顔を出し、徐々に味変していく。マイルドで複雑な甘味と深いコクが絶妙にミックス。
麺は地元の製麺所と試行錯誤を繰り返し出来上がった極上玉子麺はやや細めの縮れ麺。メンマ、煮玉子、チャーシューは倉敷の地醤油・とら醤油で味付けされている。これは美味い。
倉敷ぎょうざもおすすめ。
近くのホテルにチェックインし、少しゆっくりしてから夜の美観地区を散策。
『夜間景観照明』
夜は美観地区全体が景観照明のやさしい光に包まれる。
暗闇の中から浮かび上がるように照らされた倉敷格子や白壁の建物が倉敷川の川面に映り、とても幻想的
おしゃれなBARもある🍾
関ヶ原の戦い以後は江戸幕府の天領となり、倉敷代官所がおかれていた。
江戸時代初期の寛永19年(1642年)、江戸幕府の天領に定められた際に倉敷代官所が当地区に設けられ、以来中国四国地方の物資の集散地として重要な場所となる。
倉敷代官所の前身は、備中国の総代官・小堀遠州がかまえた陣屋で、当初は兵糧米を倉敷湊から大阪に積み出していた。
陣屋が代官所なった以降は、瀬戸内の水運を利用した米や綿花といった生活物資の流通拠点として、明治維新までの200年を通じて急速に発展し、西日本を代表する大きな商都となった。
夜のアイビースクエア。
建築はライトアップされており、情緒溢れる。
昼とは違ってとても静かで落ち着く。
ほとんど人はいないが、内部を散策することが出来る。
レストランは営業。良い雰囲気の中でディナーを楽しむ事が出来る🍽
夜の町並みもノスタルジック。
春の祭り「倉敷春宵あかり」も有名。
まるでタイムスリップしたかのような風景。
静寂の中、川のせせらぎに癒される。
レトロ感溢れる建物。
夜は静かでとても落ち着く。
美観
朝。
美観地区の入口に位置する「倉敷物語館」は、倉敷を訪れる観光客と市民の交流・活動の場として、また美観地区の回遊性向上の拠点施設として活用されている。南側の長屋門・塀、西側の路地がひときわ美しく、当時の景観が保たれている。建築年代は江戸期とされ、長屋門、土蔵などが当時の風情を現代に伝え、美観地区を訪れた方々に倉敷らしさの印象を与えている。
『大原美術館』は、倉敷の文化発展に欠かせない大原家の事業家・大原孫三郎によって、昭和5年(1930年)に設立。日本で初めての私立の西洋近代美術館で、日本を代表する私立美術館🏛エル・グレコの「受胎告知」(1590-1603年作)や、クロード・モネの「睡蓮」(1906年頃作)等の名画の他、約3500点にも及ぶ国内外の美術品を収蔵。名画を収集したのは、近代美術の画家・児島虎次郎。孫三郎に任され、大正期に渡米し、名画を買い集めた。
入口を入るとロダンの彫刻「洗礼者ヨハネ」「カレーの市民」の像が迎えてくれる。敷地内の日本庭園「新渓園(しんけいえん)」や、特色あるギリシャ神殿風の建築様式とその装飾も見所。
大原美術館に向かう道の手前右手には、重要文化財の「大原邸(旧大原家住宅)」があり、左手には「緑御殿」と呼ばれる緑瓦の屋根が印象的な大原家の別邸「有隣荘」がある。この屋敷は、病弱な妻のために大原孫三郎が建築したもので、大原家の迎賓館としても使用されていた。
早朝は人が少なく、ゆっくりと散策できる。
美観地区は数々のCM、TVドラマ、映画などでロケ地として使用されている。
とても清々しい。
朝の町並み。
江戸期から大正期に建てられた蔵や町家を改装したカフェやレストランなどが風情の町並みに溶け込み、大人の旅にはぴったりの観光地となっている。
近年では「倉敷帆布」や「倉敷デニム」、「マスキングテープ」といった倉敷ブランドが人気を高め、「倉敷ガラス」などの伝統的手工芸にも再び注目が集まっている。
美観地区には、そうした伝統の手仕事や倉敷ブランドの商品を扱う個性的で魅力的なショップが軒を連ね、多くの人々で賑わいをみせている。
「三宅商店」は、江戸後期の建物を改装した町家カフェ。
名物の「三宅カレー」は、スパイスの香りがきいたマイルドな辛さの優しい味わいのカレー。季節のパフェも人気。
土産屋や食事処もたくさんある。
飲食店の中でも特に人気を集めているのが、特産の果物をたっぷり使ったパフェやケーキ、ジェラート等のスイーツ店。
岡山は"くだもの王国おかやま"と呼ばれるように、白桃やマスカットなどフルーツの産地としてよく知られている。その繊細で上品な味わいは世界一と言っても過言ではない。
倉敷駅前にある商店街では古くからの商いを守り続けている商店や美観地区の町並みに溶け込むようなレトロな店、生活雑貨、手作り小物、ファッション、お食事処など地元でも人気のある店も多い。
毎月第3日曜日の朝に開催される「倉敷三斎市」では、「地産地消」をテーマに鮮魚や農産品、工芸品、郷土加工品などの露店が出店し、多くの人出で賑わっている。
昭和36年創業の老舗食堂『かっぱ』の「名代とんてい」。
中四国唯一のとんかつ百名店。土日は2時間待ち以上の行列ができる。
若干レアな分厚いロースと分厚い衣のとんかつ。
熟練の技で揚げられたとんかつは1食づつ時間をかけて調理されており、丁寧に叩いてとても柔らかくしてある。肉自体にもしっかり旨味があり、下味の塩コショウも効いている。脂はほんのり甘い抜群の美味しさ。
衣は細かいパン粉を使っており、クリスピーな食感。しっかりとした作りなので、デミグラスソースをかけてもサクサク感が残る。
創業以来継ぎ足しているという自家製のデミグラスソースはじっくり煮込んであり、ハイレベルで滑らかな味わい。とんかつと良くマッチ。
付け合わせはキャベツの千切り、マカロニ、マッシュポテト。満足。
春はつつじが咲き乱れる。
「桃太郎のからくり博物館」は目の錯覚を利用したからくりが人気。館内には桃太郎の歴史資料も展示。
当地で160年続く老舗和菓子店「廣榮堂」。岡山を代表する銘菓「元祖きびだんご」で有名
高砂橋の傍らの「廣済堂・倉敷雄鶏店」の建物は明治時代の町家。店内にはアート作品を飾った喫茶スペースもあり、軽食や、かき氷やあんみつなどの甘味が頂ける。
倉敷美観地区。
昼前になると多くの観光客が訪れて賑わう。
町家の白壁にデニムがディスプレイされた『倉敷デニムストリート』は、キッズ&レディース館、メンズ館、雑貨館なとがある。倉敷ならではのラインナップで、児島ジーンズの他、国内外のデニムの衣類や小物等など多くの商品を取り揃えている
テイクアウトコーナーで販売されているデニムバーガー、デニムまん、デニムソフトはネットでも話題。
「星野仙一記念館」では、星野仙一のユニフォーム、野球用具、表彰カップ、写真など300点余りを展示。
美観地区を散策すれば、素敵な風景や逸品と出会える。
素晴らしきかな倉敷。
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