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2021年06月13日00:37

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筋斗雲【60,000km・その2】

■BMIの黄金値は日本の基準には無い■

先日健康診断後、半年点検を済ませたクルマを走らせ、東村山市の北山公園の菖蒲を見に行くことに。正直チャリでも行けるが、久しぶりにクルマで行った。

日本の健康診断の基準はおかしく、BMI値が25.0以上がメタボリック扱いだ。世界標準は30.0で、日本でも統計上は25.1〜26.9が最も長寿だというのに。世界標準の30.0にしてしまうと、日本人の該当者は1%未満なので、製薬会社も健康食品会社も儲からないからという見方も出来る。しかしこんなくだらないことでも引っかかるとコロナ禍の中、都心で指導を受けねばならない。コロナ禍の中、都心に行くことは戦争に行くのと同じだ。通勤すらあの手この手でコロナ対策を実施している。

3日間一食で過ごし、遮二無二BMI値を落とした。イイカゲンに体重測定されても大丈夫なようにである。

※しかしその副作用で写真はやや画面が曲がっていたりしますが、宜しかったら御覧下さい。

■正福寺■

こちらのお寺には片手では数えきれないほど参拝しているかもしれない。北山公園に最初に訪れたのは今から15年程前だが、その時はまだ訪れたことがなかった。40代になってチャリで北山公園に行くようになってから、名刹だと知り訪れている。臨済宗建長寺派のお寺である。

神社と併設になっている。山門を潜ると国宝の地蔵堂がある。茅葺ではなく、柿葺である。武蔵野の住宅地の中に国宝の御堂がある。これが京都、奈良、鎌倉、金沢だったら別に驚くことではないが、東京都である。奇跡に近い。

ディテールは全く異なるが、円覚寺舎利殿と雰囲気がよく似ている。これは宗派が同じ臨済宗建長寺派ということ、また屋根が杮葺きだからかもしれない。

本日は平日だが、街歩きをしている高齢者の一団がいた。

地蔵堂の右より本堂に続く参道で、石仏が並ぶ。中央に位置する薬師如来像には献花されている。この意味するところは明確だ。箸にも棒にも掛からぬという程ではないものの、未だにコロナに対して終束が見えてこないコロナを意識してのことだ。薬師如来は医術を司るからである。

地蔵堂だけでなく、本堂もこちらは重厚である。本堂の至るところにミツウロコ。開基が北条時頼だからだろう。後年、新田義貞と鎌倉軍が元弘3(1333)年に隣りの所沢市・小手指で戦っている。『太平記』では総勢30万人とあるが、実際の交戦兵力は3万人が良いところだろう。『太平記』は誇張が多い。楠木正成軍の籠る2千人の千早城に寄せ手は50万人の北条軍・・・といった具合だ。

戦いそのものは決着を見なかったが、その直ぐ南に位置する東村山市。幕府側はこちらのお寺を防衛ラインと考えていたのかもしれない。昔から洋の東西を問わず、砦や地の利を得ない時は高台に位置する寺院に本陣がおかれることはよくあった。

お寺の脇の道を進み、下っていくと公園の東側の入口となる。

■ほぼ八分咲き■

東側には駐輪場、西側には駐車場を構える。といってもどちらも即席のものだ。駐輪場の入口には毎年の時期になるとタチアオイが咲き、たとえ梅雨入りの時期でもこれが咲きだすと夏が近いことを意識させる。そんな元気の出る色である。

入口の橋を渡ると公園だ。多摩川、浅川、荒川、鶴見川のような大きな川がない東村山市はこういった小さい川が夏は子供たちの水辺の学校となるのだろう。

公園自体は北端に西武鉄道西武園線が走り、それに並行する形で敷地がある。今年は季節の進みが早いのか、予想以上に開花が進んでいる。だいたい一週間後の6月12、13日ごろほぼ満開だろう。多摩地区にはこちら以外の菖蒲だと青梅市の吹上菖蒲園がある。どちらも綺麗だが、青梅の吹上菖蒲園は整然とした美しさである。色も白、紫系しかない。それに対し、東村山市の北山公園はひとつひとつ見てみると、様々な色の菖蒲がある。黄色やアイボリー、生成色もあるのだ。こちらの方が多様である。

ここ10年ほどで北端の西武線沿いにアナベルが植えられている。色がまだ緑掛かったアナベルしかないのが惜しいが、季節の進みが早いので、本日はこちらも楽しめた。公園は水が豊富に引かれていて、生き物が多い。池にはウシガエルの鳴き声も聞こえる。公園の散策も後半になった頃、水路の脇で別の年配者の一団が立ち尽くしている。何事かと思ったら、水路をヘビが泳いでいたらしい。私が近づくといなかったが、別の角にいて、気持ちよさそうに泳いでいる。矢張りヘビも暑いのかもしれない。アオダイショウの子どもだ。今年は丑年なので、丑と相性が良い巳=ヘビをイジメない方が良いだろう。ウシガエルがいるぐらいだから、ヘビがいたって全くおかしくない。シマヘビやマムシだって出るときは出るだろう。

平日ということもあり、都外に出られず、仕方なく来ている人は殆どいない。あらかた地元の方のようだ。ある意味、どこもかしこも仕方なく来ている人たちばかりで食傷したものだ。

東側の出入り口から入って、一巡し、西側の出入り口から出ることにした。西側の駐車場には地元の野菜即売所があった。野菜が100円均一。先客のママさんが色々と選んでいた。私はズッキーニとキュウリを買った。その先を左折し、野口製麺所を通る。地元の年配者でいっぱいだった。正福寺で出会った街歩きの高齢者たちだろう。東村山に住む知り合いにお聞きすると、10年ほど前は褐色掛かった武蔵野うどんが頂けたが、今は流石に収穫出来ないので、香川産のうどんらしい。

それならば急ぐ必要はない。

健康診断が終わり、パワーダウンは否応なしに感じていたが、行くだけ行ってみれば良いじゃん、そう言い聞かせて来たが、来た甲斐があった。思いの外季節の進みが早く、楽しむことが出来た。

最後まで御覧頂きまして、ありがとうございました。

(了)
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