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2020年05月28日21:57

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ドゥーチュィムニー「超個性派揃い──ジンの魅力を徹底紹介!」

 嗜好の細分化と印刷コストの低下にともない、小ロットの自費出版のマガジン(雑誌)、通称「ジン」がいま盛り上がっている。愛すべきジンの世界を紹介!


一般書店には流通しない、よくも悪くも尖ったコンテンツが揃うのがジンの面白いところ。広告主を気にしないからできる自主規制のない自由な表現や極細化されすぎたトピック、そして編集者の溢れんばかりの偏愛ぶり。「あ、それなー!」と痒いところに手が届いてぐりぐりされちゃう快感に涙する、そんなジンを紹介する。

まずは、タブロイド『Making-Love Club』。編集長の中川えりなさんはファッションモデルで、SEALDsの元メンバー。憲法「改正」や共謀罪、福島原発といった政治的なトピックについて同世代と白熱した議論を繰りひろげる。その一方で、辺野古基地のリアルを知るため、と那覇のホストクラブに行ってホストたちを直撃したり、辺野古の大浦湾でファッション撮影をしたり、と遊び心に満ちている。

次は、巷で密かなブームという木彫り熊にフォーカスした『熊彫』。木彫り熊の名産地、北海道の八雲町をとりあげ、1930年代に「八雲の熊彫」のブランディングに成功したのはなぜだったのかという歴史的な論考もあれば、鮭を咥えた熊だけでないバラエティに富んだ木彫り熊たちを撮影した写真集もついている。木彫り熊の奥深い世界を追求する1冊だ。

グラフィックデザイナーの宮崎希沙さんによる『CURRY NOTE SPDX』は、過去10年間に宮崎さんが訪れたおいしいカレー屋さん210店を1冊にまとめたもの。権威的なランク付けやうんちくはなく、カレーを純に愛する宮崎さんの優しい日記風レビューにホッコリする。

ジンの魅力は作り手の情熱がダイレクトに伝わるところ。そのパーソナルなひたむきさがうれしい。
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