沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は11日、辺野古崎付近に整備した「K8」護岸から海上輸送した土砂を陸揚げした。陸揚げは「K9」護岸と合わせて2カ所目となり、工事の加速を狙う。沖縄県は本来は埋め立て区域を囲う護岸を、陸揚げの桟橋として使用する点を目的外使用とみなし、工事の違法性を指摘する構え。
防衛局は土砂投入を急ぐが、辺野古側が全て埋まっても新基地建設に必要な埋め立て量全体の4分の1にとどまる。残りの大部分を占める大浦湾側は軟弱地盤を抱え、県が改良工事を認めなければ政府は埋め立てに着手できない。
K8護岸は目的外使用だけでなく、本来は必要な知事への設計変更の申請をせず、船を接岸するために当初計画と異なる形状で整備している。想定される訴訟などで県が違法性を追及する材料となりそうだ。
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