NHKのドラマ。 全4回分 録りだめしてあったのを数日間で見た。
ドラマの冒頭で「白骨化の死体」が発見される、その胸には「将棋の駒」ワンセットを抱いていたってのが、事件の発端。
見始めてすぐに「あぁ、松本清張の世界だなぁ」と、しみじみ思った。
主に「砂の器」、そこに「鬼畜」や「張り込み」などの要素が混じって、プロ将棋の世界が描かれていく。 最後の方では「横溝正史」の部分もでてくる。
全体に暗くて辛い。 気持ちが落ち込みやすく、見るのを止めようかと迷っているうちに「竹中直人」演じる賭け将棋プロが登場してきて、それなりに話が転がり始めた。 で、最後まで見たのです。
60点です。
タイトル戦での相手棋士が倒れんばかりに体を傾けて戦っているのは、なかなかにリアリティがあって良かった。
真剣師同士の戦いでは、思わず「昭和かよぉ!」と心で叫んでしまった。
一方 リアリティがなかったのが、「男女の刑事の二人きりで捜査旅行」をする部分、実際に行われているのかねぇ。
もっと問題なのが、その若手の女性警察官が「将棋の駒」を見た瞬間に「名品の何々の駒です」と断言した事。 数百万円もする準国宝級を「贋作か」とさえ疑いもせずに鑑定できるなんて、いかに元奨励会会員だとしても 無茶だ。
こういうマニアックな知識は やはり男性でなくてはいけません。
原作では 男性で描かれているらしく、それが正解でしょう。 いかに話の流れに色気が無いからと言って、肝心の役柄を女子に代えるのは ダメです。
さらに、主人公が幻想の中で会話している相手を 生存しているかのように撮影するのは、推理作品としたら、禁じ手です。 (ホラー物ならいいのだけれどね。)
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