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2020年09月24日20:05

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妄想小説 暁烏 71

 暁烏 71ビール
 読書好きで頭でっかちの俺は、中学に上がる頃にはすでにオトナの本を読んでいた。読めない漢字を飛ばしていたので、正しくは理解しない。推測と妄想で自分なりの物語を創る癖を見に付けていた。
 尊敬していた父親から実の子では無いと言われると、母親が別な男とエッチして俺が産まれたと思い、母の相手は順三おじさんだと思い込んだ。
 実の父親が順三おじさんでなかったら、俺の妄想は別な方向に進んだかも知れない。だが子供は残忍である。片足が無く、仕事もせず、みすぼらしい男を父親と認めたくない。スーパーマンだと思っていた父親の子だと思いたい。
 今思えば、その頃から俺は歪んでいったと思う。家族と距離を取りだしたのだ。気付かれないよう注意深く・・それが俺の処世術となった。誰とでもすぐに親しくなり、明るく前向きな性格。自分のことより他人を優先する性格。それは表の顔。本質は寂しがり屋の妄想家。
 家族から早く離れたかった俺は中学を卒業すると同時に島を出た。親や先生が進学をするべきだと猛反対するので、黙って家を出た。金は秘かに付き合っていた隣村のやくざ者から借りた。彼は入れ墨を堂々とさらし、自分がやくざ者であることを隠さなかった。実家が隣村にあり、半年ほど前に帰郷したのだが、威圧的な物言いと、態度を恐れて誰も眼を合わさない。その彼を俺は怖がらなかった。顔を合わせると普通に挨拶し、聞かれたら答える。彼の方が気遣った。
「真一、俺はやくざなんや。俺と親しくすると子分になったと思われへんか?」
「やくざと口を聞いたら子分ですか?僕は子分になったつもりはありません」
「そりゃそうや。だけど世の中そう思えへん。お前までやくざって思われるんや」
 変な話しだが、彼の気づかいで、俺は秘かに付き合うようになった。道で会っても知らぬ顔をし、村はずれの岩陰で話しをするようになったのだ。
 彼から聞く大阪へ俺は憧れ、大阪へ行きたいと言う俺に彼は金を貸してくれ、大阪にいる自分の親分を訪ねろと住所を書いてくれた。そして俺は家出をした。卒業式のその夜のことだ(続く)

コーヒークウネル日記
 今日は雨です。昼前一木的に止んだ時間があって、ラッキーなことにそのタイミングでスーパーへ行き、ガソリンスタンドへ行けました。たまには良いこともあります。




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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年09月24日 20:30
    頼れる兄貴が見つかったのですね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年09月24日 22:13
    おー故郷を出たのですね、大阪で新しい人生ですね。私は上京する時に初めて全日空の飛行機に乗りました。初めて乗った飛行機はロッキード社のトライスターでした。エンジンにロールスロイスと刻印されていたのが印象的でした。着陸したのは羽田空港だと思うのですが当時のついてからあとの記憶がありません。今日は雨で散歩もせず昼飯はちゃっかりと隣町のジョイフルでした。ジョイフルは鹿児島の店の閉店はなかったですが宮崎は住吉店青島店が今月末で閉店となってました。都城には6店舗もあるようで西都城店が24時間から8時〜2時になってました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年09月25日 20:25
    > mixiユーザー ハート達(複数ハート)
     危ない兄貴です(笑)
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年09月25日 20:31
    > mixiユーザー ハート達(複数ハート)
     僕は最初に島を出た時、船だったか飛行機だったか覚えてません。おまけに大阪の環状線で、寮の近くだった西九条駅の次は「さくらじま」だったので、一駅先は鹿児島だと思い込んでいました(笑)
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月12日 15:15
    小説の展開が、青春の門の立志編みたいです。
    波乱万丈の人生の始まりですね。

mixiユーザー

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