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2020年09月14日18:41

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妄想小説 暁烏 63

ビール 暁烏 63
 義信の反撃に驚き、俺へ責任を押し付けて出勤した女房だったが、途中で気が変わったらしい。俺が義信と話し、店へ行こうと2階から降りて来た時に引き返して来た。
「義信と話したの?」
「あぁ、学校を辞めたいってさ」
「何、馬鹿な事言ってんの。正気?」
「疲れたってさ。いいじゃない。しばらく休ませても」
「来年は大学なのよ。すでに追い込みの勉強を皆してるのよ」
「大学は無くならないよ。5年後でも10年後でも、行きたい時に行けばいいさ」
 無責任な俺の発言に女房の怒りが加速する。
「そんなだからあなたは水商売しか出来ないのよ。だからあなたの子供は欲しくなかったの」
 今思うと、あの時女房は、義信が俺の実子では無いことをうっかり白状したのかもしれない。俺は気付かぬふりをした。義信が俺に似ず、ひょっとしたらと言う気はあったが俺にとってはどうでも良いことだ。
「義信は?」
「部屋にいるよ。朝飯もろくに食べてなかったろ?腹が減ったらお父さんの店へ来るか出前でも撮れって1000円渡して来た」
 女房は俺と話す気はないようだ。怒りに顔を赤らめ、俺を睨んで2階へ上がろうとする。
「今日くらいそっとしてやれ。義信もお母さんも、ちょっとは落ち着かないと話し合いも出来ないだろう?」
 俺の制しを振り切ろうとする女房に訊ねた。
「義信は何度か手首を切ったようだよ。知ってた?」
「どうでもいいでしょ、そんな事」
「どうでも良くない。間違えたら自殺してたんだぞ。そこまで追い込まれているんだよ。これ以上追い込んだらほんとに自殺するかもしれない」
 女房の足が止まった。俺は女房の肩を押し、台所へ入れた。コーヒーを点てる用意をする。今日は店を開けれないかも知れない。そう覚悟を決めた。毎日顔を出している常連さんには悪いが後で謝るしかない。(続く)

コーヒークウネル日記
 今日は新聞休刊日でした。天気が良ければ日南の海で朝焼けでも撮りたいのですが、あいにくの曇り。それでも油津の赤レンガ館など久しぶりに覗いて見たいし、酒谷の棚田で彼岸花が咲きだしたのかも確かめたい。なんてことを思って、朝7時前に日南へ向かったのですが、、やっぱり遠いなあと(笑)
 途中で挫折して三股町の長田峡へ。曇ってて陽が射さず、滝にかかるモミジℋ新緑でも紅葉でもない(汗)今日は森林浴気分で緑に癒しを求めました。本音は女性に癒して欲しいのですが(笑)
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