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2020年09月12日20:21

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妄想小説 暁烏 61

 ビール 暁烏 61
「お母さんにはお母さんの生き方があり、義信には義信の生き方があるのだからね。お母さんの言う通りに生きなくて良いとお父さんは思うよ」
「時々喧嘩しながら?」
「そうだよ。どうしても嫌なことは嫌と言わないと・・お母さん、白か黒しかないように思ってるみたいだけど、グレーだってある。赤や緑だってある」
「お父さん、良く我慢できるね」
「考え方は人それぞれだよ。物事の受け止め方や進もうとする方向はまったく違っても、家族とか、社会とか、人は一定の枠の中で生きてるんだから、あえてそれを壊す必要はない。つまりは距離の問題だと思う。お父さんとお母さん、それほど仲良く見えないかも知れないけど、家族の枠をはみ出さない程度には仲が良いんだよ」
 義信がちょっと迷った顔をした。言うべきかどうかを迷っているようだ。俺はしばらく待つことにした。下手に発言して義信の心を閉ざしてはならない。父親をかさに説教してはならない。
「お父さん、パソコンはお店にしか無いけど、ユーチューブ見たりもするの?」
「ホームページが主体だから、あまり見ることはないけど、時々お客さんがね。マスターこんなの見たことがあります?って言ってグラビアアイドルの動画を見たことがあるよ」
「どんなだった?」
「水着でジャンプをしたりの、エッチ系。あ、女子高生が、体育館でおっぱい見せ合いっこしてるのもあった・・」
「そんなこと教えていいの?僕が見るかもしれないよ」
「いいんじゃない?義信くらいの年齢は一番興味が湧く頃じゃない。変に抑え込んで犯罪を犯すより、自慰を覚えた方がいい」
「お父さんもしてるの?」
「もちろん」
「自信たっぷりに言うんだね」
「自然と覚えるものだと思うよ。性風俗の店もあるけど、
それはお金がかかるから大人になってから・・」
 また義信が黙る。まさかすでに行ってるのか?俺はまだ行ってないのに・・やっかみの気分で義信を見た。俺と眼が合うと、義信は黙って左手首を出した。(続く)

コーヒークウネル日記
 微妙な天気が続いています。落ち着かないから写真でもと外へ出ると雨が降るし・・困った天気です。
 
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