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2020年09月09日18:10

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妄想小説 暁烏 59

ビール 暁烏 59
「僕から質問してもいいですか?」
 俺はSAKIのマスターに訊ねた。
「嘘かほんとうかわかりませんが、世界を影で操っている秘密結社があるって聞いたことがあります。マスターや咲さんはそのメンバーってことですか?」
「フリーメーソンみたいな?」
「あ、確かそんな名前でした。小林市から来ていたお客様が話していたのです」
「あれもその一部ではあります」
「フリーメーソンは慈善団体よ。いわば公の顔」
 咲さんが割って入る。マスターの孫と言っているが、ふたりの関係を見ていると実際には咲さんが格上のようだ。
「組織の長がやっと見つかったのよ。体勢づくりが急務なの。真一さんには、すぐに学んでもらわねばならないことがたくさんあるのよ」
 咲さんの強い口調で俺は気づいた。なんだかんだ言って、結局俺は断言する女性に弱いのかも知れない。俺に離婚を薦め、離婚したら自分となどと涼しい顔で言う久美子さんを嫌っていないことも、自分勝手な女房に振り回されて来たのも、たぶんそのせいだ。
「組織の長って何?俺に詐欺集団のリーダーは務まらないよ」
 一応は抵抗するのもまた俺の癖だ。すぐに俺は言い負かされることは経験上間違いないのだが、俺は天邪鬼でもある。
「何を言っているのよ。本当は自分でも解っているでしょ」
「解ってるって何を・・」
「真一さんのその性格が、しなくても良い離婚をしたと言うこと・・」
 さすがに咲さんだ。俺の行動や性格を分析して、本来は離婚にまでならない夫婦喧嘩だったことを見抜いている。俺は咲さんの情報収集力や分析力に完敗していることを認めた。認めながらも、息子が高校3年の2学期を終えた所で不登校になり、高校を中退して俺の店で働くと言った時の俺の言葉を知っているかどうかを確かめたくなった。(続く)

コーヒークウネル日記
 昨日の元気はどこへやら、今日は不調のクウネルです。情緒不安定でオロオロすばかりで、ちっとも落ち着きません。テレビを見る気もないので重症です。小説はさぼったら途中放棄になりそうなので、なんとか今日の分を書きました。違った方向へ進みましたが・・今日の写真は高原町の神社です。初代天皇である神武天皇が皇子原公園に一角で誕生し、幼少期を巣g添田とか。大きな杉の樹木に囲まれた森の中の神社です
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