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2020年09月07日19:39

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妄想小説 暁烏 57

ビール 暁烏 57
「ジムニー病院の駐車場へ置いたままですが・・」
 俺は先ず車のことを聞いた。SAKIには駐車場が無い。近所に自宅があって、そこに車を停めてあるのだろうと思っていた。たぶん一昨日、マスターと咲さんはマスターの運転で俺のアパートへ来、部屋の掃除などをして、咲さんが俺の車で帰ったのだろう。マスターのジムニーは俺好みであるが、借りものだ。返却して自分の車に乗り変えねばならない。
マスターが応えた。
「あぁ、あれは赤崎さんの車です。自由に使ってください。赤崎さん仕様になってましたでしょう?」
「ホント変なとこにこだわるんですね」
 咲さんが笑いながらお冷と灰皿を持って来る。俺のこだわりは若い時からの癖だ。何かを決めたら、それ以外はどうでも良くなる。例えば車。なぜかジープ方が好きで、中でもジムニーのデザインが気にいった。いったんそうなったら、どんなオンボロでもジムニーが欲しくなる。女房は乗り心地が悪いし、軽自動車よりも普通車が良いと反対した。家族の反対を押しきってまでと言う強い意志は無い。ジムニーが買えないならもう、どの車でも構わないと言う程度のこだわり。
 女房と別れてからは、顔見知りの中古自動車屋さんに、「安くて性能が良いジムニーをオークションで落として」と頼んだのだが、俺の予算ではバジェロミニしかないと言われると、もうどうでもよくなり、それでいいと答えるこだわり。車は走れば良いのであって、ジムニーが手に入らないのなら、ジープ形でなく、普通の軽でも軽トラでも良かった。
「奥様とも、それほど仲が良いとは言えないのに、好きで結婚したわけでもないのに、義務と責任で浮気もせずだったのでしょ?」
 咲さんは理解できない風だったが、癖なのだからしょうが無い。若い時は欲しいと思ったら、借金してでも買わないと気が済まなかったのだが、結婚して我慢することを覚えたのだ。そういう意味で、俺は結婚したことを後悔していない。
「浮気するしないは個人の理念の問題だからね、どんなに好きな女性と結婚しても、何度ばれても、する男はするし、しない男はしないと思うよ」
 いつの間にか俺は咲さんにタメ口で話してる・・これが俺の利点であり欠点だ。ちょっと親しみを覚えると、すぐ敬語を使わなくなる。相手の年齢に関係無く同等になるのだ。(続く)

コーヒークウネル日記
 体風10号は直撃を避けてくれ、幸い大きな被害が無く通り過ぎました。でも、さすがにいつもの台風より雨風が強く、新聞配達を止めた所長の判断は正解でした。午前3時くらいはちょっと畔が弱まり「できるんじゃない?」なんて思いましたが・・
 でも気圧変動が激しかったせいかまったく寝れず、おかげで今日は昼寝(笑)台風直後だからこそ見れる光景があっただろうに夢の中でした。また写真が無くなりました。どうしましょ(笑)
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