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2020年08月06日20:35

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妄想小説 暁烏 25

蟹座 暁烏 25
「あれぇ〜っ、今日も出前なのですか?」
「ここの院長はお爺ちゃんの知り合いなのですよ。良くコーヒーの出前をくださるのです。どうですか?退院はいつになりそう?」
「びっくりするくらい回復が早くて・・うまく行けば明日には出来そうです」
「良かったですね」
「でも回復の速さが異常らしくて、先生がもう一度検査をしたいとか、その結果しだいだと言って、はっきりしないのです。明後日は仕事に復帰したいのですが、はっきりしないので、職場の所長に連絡できません・・」
「だいじょうぶですよ.きっと」
 不思議なもので、咲さんに言われると間違いないように思える。
「退院なら、入院費の清算もあるし、所長に電話しないといけないのですが、もし、退院が伸びたらって思うと、電話しようかどうか迷っていたところです。咲さんの言葉で何だか自信が湧きました」
「お金はわたしが立て替えますよ。退院してマスターがお店に来なくなると困りますもの・・」
 そう言っている時に看護婦が顏を出した。
「赤崎さん、明日の昼食後、退院らしいです。ドクターから指示がありました。今日の午後に検査がありますから、病室にいてくださいね」
 そう告げて、もう一人の入院患者の様子を見に行く。看護婦さんの声かけで、酒匂さんであることは知ったが、入院理由を俺は知らない。同室なのに、いつも寝ているので話しかけたことが無いのだ。
「ほら、やっぱり・・」
 咲さんが笑顔を見せる。同時に俺の耳元に唇を寄せた。人の唇はこんなに熱いのかと思った。唇が近づいただけなのに、俺の耳は心地良い温風が当てられたように感じ、そこが熱源になって身体中の血液温度を上げて行く。
「残念ね。タバコ吸えなくなっちゃったね」
 小さく耳打ちする咲さん。なぜだか俺は少年に戻ったかのように顔を赤らめる。(続く)

獅子座クウネル日記
 明日かからちょっと天気がおかしいようですね。おかげで今日は意欲無し。一日部屋にいました。明日はペインクリニックで薬をもらう日なので、嫌でも外出・・・頑張ります。写真は間に合わなかった医師会病院の近くのヒマワリ畑でごまかします(笑)

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