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2020年07月14日20:32

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小説風妄想 暁烏 2

蟹座 暁烏 2
 空耳か?と俺は思いながら三脚を少し移動した。あまり変わらない。思い切って上流へ数歩移動。今度はせり出した川岸の陰になってシラサギが見えない。急いで元の場所へ戻る。うかうかしていると陽が昇り、霧を照らしていた光が赤から黄色に変わる。赤色と黄色では美しさが違う。赤色のうちに撮らねばならない。改めて構図を決め、ピントを合わせる。
「そこからじゃ無理なんだろう?」
 また声がした。少ししゃがれた爺さんの声。空耳では無い。独り言でも無い。確かに他人が俺に語りかけている。返事をせずに俺は振り返り、周辺を見回す。いつの間に来たのだろう?水辺に流木が1本、引っかかっていたのだが、その上に1羽のカラスがいた。タバコを咥えている。俺と同じ年代だと、なぜか直感した。
「あ、おはようございます。ひょっとして僕に声をかけました?」
 なんとも間抜けな話しだと思いながら俺は爺さんカラスに問いかけた。カラスがこんなに近くでのんびりするはずがない。うまそうにタバコをふかすはずが無い。それより何より、俺がカラスと会話できるはずが無い。
「距離が遠いし、声をかけずに撮ったら盗撮だろう?」
「それはそうですけど・・」
「あの女は、結構好き者だよ。純真ぶってるけど、男とアソビたがってウズウズしてるぜ。すぐ脱ぐし、サセルよ。それにおまえが好きなデカパイだ・・」
 俺は少しムッとした。写真クラブのメンバーもそうだが、俺が時々撮るスナップポートを見て、俺が女好きでスケベだと決めつける。確かにそれは間違いではないのだが、スケベ心で女性をスナップしているのでは無い。道端に咲く野の花と同じように、その場所のアクセントであり、画面を彩る必要不可欠な要素として撮っているのだ。
 街角や公園で、この場所に誰かがいたら・・と思った時、偶然うまいタイミングで人がいた時、すばやく俺はシャッターを切り、撮った写真をカメラ背面の画面に表示しながら声をかける。挨拶をし、こんな写真を撮りました。勝手に撮ってごめんなさいと謝る。
 声をかけられた女性は、愕きながらも写真を見、笑顔になる。
「カメラを向けているのに気付いてました・・撮影の邪魔をしたかと思ったのですが、わたしを撮っていたのですね・・」
 性格には、女性を撮ったのではなく、その場の光景として撮り、女性はたまたまその場にいたから撮ったに過ぎないのだが・・
 悪意のある写真では無いことは見ればわかる。ぶしつけに声をかけた俺が、それほど悪人でないことはすぐに伝わる。写真をプリントして送ろうかと聞いて、了解した相手には名刺を渡して俺の住所氏名を明らかにし、相手の連絡先を聞く。
 俺の感情が高ぶっていることに気付のと同時に、カラスと会話している不思議に気づいた。(続く)

獅子座クウネル日記
 今朝は久々の雨無し配達。配達を始めた頃は霧雨が時たまあって、雨がっぱを切るかどうかに迷ったのですが・・
 天気が良いとは言えず、朝の散歩撮影はさぼりました。たいした花も無く、ちょっとストックがあるとすぐに撮影をさぼるクウネル(笑)まぁ、書き始めた妄想小説を書き貯めねばと言う気持ちがあったせいでもあります。
 歯の腫れが引いて来たのか、今日はやっとご飯が食べれました。そうそう、先日テレビを見ていたら「おからパウダー」というのがあって、よーぐるとや料理に混ぜると身体に良いと言っていたのを想いだし、スーパーへ行ったついでに探したらありました。購入。ヨーグルトに入れて見ました。食物繊維が取れ、ダイエット効果があるそうです。効果のほどはわかりませんが・・
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