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2019年10月29日20:59

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小説 秋物語り 30

小説 秋物語り 30
「責任ある不倫って何だよ・・」
 思わず沖田はつぶやく。元々の俺はそんな無責任で女にだらしなかったのか?自嘲気味の笑いが浮かぶ。
「そういうツッコミをする所も、マスターってお爺ちゃんそっくりなのよね」
 沙耶が笑った。
「マスターとは、今日会ったばかりなのに、顔だけでなく、性格もそっくりな気がする・・違うのは背が高くてカッコイイとこだけ。お爺ちゃん、チビでお腹がポッコリ出たドスケベだったのよ」
 沙耶の返しに、美紀の父親が応ずる。
「マスターはスケベじゃないですよ。やっぱり良く似た別人と言うことでしょうか?」
「かもしれません。マスターから、首から下を別な人間に移植されてるって、車の中で聞いたのですが、臓器の移植だって、なかなか適合しなくて難しいはずなのに、首から下を丸ごと移植なんてできませんよねぇ・・」
 沙耶が、しげしげと沖田を見る。沖田はなぜかチラリと美紀を見た。美紀は「だいじょうぶよ」と言うように微笑して頷く。
「そんなことより、沙耶さんのことを知りたい。警視って言えば警察の幹部じゃないの?どうして簡単に警察を辞めたの?あなたの両親だって反対しただろうに・・」
「だって、お爺ちゃんの代りの配達員がいないって、所長さんが困っていたし、考えてみたら、最初からおかしかったのよ」
 沙耶が改めて話し出した。警察官を外国に留学させることは少なからずある。テロ対策の訓練を学びに出向させられた者もいるし、プロファイリングの実情調査のために、FBIに行った者もいるし、インターポールへ派遣されている者もいる。国をまたぐ犯罪や、外国人が起こす犯罪対策のためにも、世界の警察機構は協力関係を結んでいるのだ。
 アメリカ政府の依頼だと聞いても、沙耶は特に怪しまなかった。中村義之の母親だという女性は、政府の重要な人物であるらしく、経歴も深くは触れられていなかったが、病に倒れる前は、スパイ養成学校の校長として、日本や北朝鮮の文化や気質を教えていたと書かれていたが、それは、年老いてからの経歴で、若い時の活動内容には一切触れられていない。沙耶の上司である内閣調査室長は、沙耶の詮索を拒否した。ただ指示に従うことを求めた。その時から沙耶は、疑念を感じ始めていたらしいが、上司に逆らうほどのいしはなかったという。(続く)

獅子座クウネル日記獅子座
 今朝は雨の配達でした。寒くなって来たし、これから配達員泣かせの日が多いでしょうね。そんあわけで早朝散歩は無し。市内の紅葉はまだのようだし、特に行きたい場所も無くで、配達後のひと眠り復活(笑)夕方どこかへと思っていたのですが、遠出する気力は無く、カメラ雑誌を見ることに・・お決まりですか寝込んでしまって(笑)夕方散歩も無し。ま、今日はのんびりデーと言うことで(笑)写真は昨日の夕方散歩時のものです。夕焼けは出ませんでしたが・・最近咲いたばかりらしいあじさいがありました
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