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2019年10月20日20:18

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小説 秋物語り 23

小説 秋物語り 23
 沖田はそんな沙耶を少し訝しみながら応対した。
「僕のこと、お爺ちゃんって呼びましたよね。ずいぶん驚いた顔で・・」
「あ、すみません。知り合いにあまりに似ていたんです。以前に同じアパートで一緒になって・・ずいぶん親切にしていただいたお爺ちゃんがいるのですが・・お顔がそっくりなのです。ちょっといろいろあって消息不明になって・・見た瞬間、思わずお爺ちゃんかと錯覚しました。ずいぶん若いのに、お爺ちゃんって呼んでごめんなさい」
「ひょっとしたら、その方、新聞配達をしてて、配達中に銃撃されて拉致された中村義之さん?」
「あ、ご存じですか?」
「太郎坊町で珈琲専門店を開いていたマスターだったとか・・お客様の何人かから言われるですよ。そのマスターに良く似ていると」
「やっぱり・・もっともわたしがお爺ちゃんと知り合った時にはお店を止めて、新聞配達をしていましたから、若い時のお爺ちゃんをわたしは知りません。年金をもらうようになったら離婚されたと言ってました。お店は奥様と娘さんがするから、独りで故郷の奄美大島へ帰りなさいと、追い出されたそうです」
「お客様の話しでは、マスターは身体を悪くして入院してると奥様や娘さんは言ってらしたそうですよ」
 沙耶と話しながら、沖田はドクター・メアリーから聞いた松原沙耶に違いないと確信した。沙耶は確か内閣調査室に属する警察官で、若くして警視の階級を持つエリートだったはずだ。中村義之には任務で接触していたはず。任務の必要が無くなれば本庁へ戻っていると思っていたが、何故テレビの記者をしている?新たな疑問が湧いたが、チャンスかも知れないと思った。
 沖田は、自分がメアリーの実験動物であることは理解している。が、それだけではないようだと最近疑問に思うこともある。沖田の監視チームはどうやら4人だけではないようだ。沖田の店の2階はパーティールームとして予約を受けた時だけ客を入れるのだが、定期的に使うのは外国人のグループだった。彼らは、世代も国も職業も違うが、日本に住みついている者や留学中の者と言うことで、毎月不定期な交流会を開く。
 留学で来ていると言う女学生たちは、ジョアンナやナンシーと親しく、時にアルバイトとして代役を務めることも多かったが、パーティー中は沖田も2階へ近づけない。すべてを自分たちで行うのだから、店としては楽なのだが妙に怪しい。2階は彼らの集合場所のためだけに造られたのではと、沖田は疑っている。
 沖田が中村義之と知って同居していた松原沙耶が、沖田の疑問を説く鍵では無いか?松原沙耶の驚き具合や同湯から判断して、沙耶はメアリーと繋がっていない・・沖田の直感がそうつげている(続く)

獅子座クウネル日記獅子座
 今日は予定どうり飫肥城下祭りへ行くことが出来ました。しかし祭りの写真は難しいですね。パレードを撮っても面白くないし、作品的にするには自分の視点で撮らねばな栄ません。そんなものないクウネルはパレードに参加している美女狙いしか頭にないし(汗)
 それに今年のパレードは泰平踊りの連が延々と続き、美女がなかなか出て来ない(笑)パレードの送り出しも悪く、次の連が来るまでに相当時間がかかり、「あれ?もう終わり?」と諦めた頃に次の連は来ます。踊る場所が決まっているようで、ただ歩く姿しか見れない焦りで、よっぽど帰ろうかと思いました(笑)
 途中で自分が歩けば良いんだと気づき(笑)とりあえず出発点へ行ったり、戻ったり・・暑いのによく頑張りました。えらいぞクウネル(^_-)-☆

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