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2019年10月08日20:19

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小説 秋物語り 11

小説 秋物語り 11
 美紀が沖田の開いているはずが無いと思いながら立ち寄った日、美紀は昨年結婚し、先月に赤ちゃんが産まれたばかりである従妹の松島千恵美を訪ねた。5歳も年下だが家が近所だったこともあり、幼馴染みであり、唯一何でも話せる友でもあった。
 その夜、千恵美から夫が出張で家にいないからと、遊びに来るように誘われたのだ。出産の祝いもまだだったし、赤ちゃんの顔も見たかった。勤務を終えた美紀は、一旦自宅へ帰り、急いで着替えて、用意してあった祝いの品を持って駆けつけた。千恵美と話すのは結婚式以来なので、1ねん数カ月ぶりに話すことになる。
 美紀は千恵美の変貌ぶりに驚いた。体型が変わったのではなく、雰囲気が艶めいている。口ぶりに幸せと母の強さが現れ、以前は美紀の妹みたいだったのに、今は美紀の方が妹みたいに思える。
 料理が苦手だと言っていた千恵美は、たくさんの手作り料理を用意していた。赤ちゃんも可愛かった。千恵美の幸せオーラは、美紀をメランコリーにした。子供は欲しいが、時分には無理だ。両親は美紀に結婚しろとは言わないが、親戚には結婚して欲しいと漏らしている。
 久々のおしゃべりに水を差すわけには行かないので、自分の感情を殺し、にこやかに千恵美の話しを聞いた。幸せを語りつくした千恵美から解放された時には「こーひーのみ」の閉店時間をとっくに過ぎていた。それでも車を向けたのは、灯りを消した店の外観を、何となく見たかったからだ。まさか沖田が仕込みをしているとは思っていなかったが、カウンターの灯りを見た時、思わず電話をした。
「美紀さん?おいでよ。ちょうどコーヒーを飲もうとしていたところだよ」
 電話の向こうに沖田の声を聞いた時、美紀は不思議な歓びを感じた。なぜなのかわからない。誘われるままに店内へ入った。沖田に会えた嬉しさに、沖田が男性であることも、一人なのか、他のスタッフがいるのかを考えることも忘れていた。
「美紀さんのメランコリーな気分・・わかるような気がする・・俺はね、実は記憶喪失者で本当の名前は沖田では無いんだ」
 美紀の話しを聞いていた沖田の、突然の告白に美紀は戸惑った。(続く)

獅子座クウネル日記獅子座
 台風19号は週末に接近するようで困りましたね。気圧の変動が激しいのか、台風が来るとクウネルの体調はすぐに不調になります。今日は風があって、ちょっと寒く感じましたが、身体はすでに影響を受け始めています。朝の散歩をさぼり、小説も書き進められず
洗濯をしたら疲れて昼寝(汗)
 夕方はなんとか写真を撮ろうと散歩へ出たのですが、脚が重く歩いては休みで散歩になりませんでした。昼間広がっていた青空も夕方は曇りに変わり・・歩くのもきついので河川敷で陽が沈むのを待ちました。なんとかそれらしいものを撮らないと、写真が無い(笑)
 待っていたおかげで、陽が沈んだ後に空が紅く染まり、一応は撮れました。
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