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2018年01月21日09:40

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妄想小説 風舞 39

           妄想小説 風舞 39

 ヘリは俺達の上空に停まり、次々と戦闘服の男たちを降ろしてすぐに飛び去った。映画でしか見たことの無いシーン。自衛隊のレンジャー部隊のようだ。隊長らしい男が俺に敬礼をし、二手に分かれてすぐに捜索に入った。余計なことをしゃべらない。質問もしない。すでに事情を知っている感じだ。遠くにサイレンが聞こえる。多分警察が入り口を遮断し、観光客を締め出すのだろう。軍が動き、警察が支援と隠れ蓑になる・・そんな図式が想い浮かんだ。
「馬はどうなりますか?」
「公園管理事務所が保護します。どうぞお引き取りください」
 俺と尚子は追い出されるように公園を出た。入り口には予想どうりパトカーがいて、公園を封鎖していた。公園の職員らしき人たちが、わけがわからずオロオロしている。公園へ来る前に立ち寄った展望所へ着くまでにも何台かのパトカーを見た。サイレンを鳴らしていないので、パトロールを命じられて指示に従っているようだ。展望所から海を見ると、沖合に自衛艦が数隻、先を急ぐのが見えた。
「何が起きたの?誰に電話したの?」
「うん、なんとなく必要だと思ってお父さんに電話した。あとはお父さんの指示で、自衛隊や警察が動いてるのだろうな・・」
「どうして?ヘリコプターから降りてきた人たち、自衛隊だよね。馬が苦しんでいたのだから公園の管理事務所か救急車が来るべきではない?パトカーはわかるけどどうして自衛隊が来るのよ。何かの訓練?」
「政治的判断ってやつじゃない?」
「父は、政治家につながりなんて無いはずよ。それに・・わたし達第一発見者よ。映画やドラマだと、あれこれ質問されたりするじゃない。さっさと追い出されるなんて納得できない・・」
「へたすると外交問題になる事件だと思う。そう思ったからお父さんに電話入れたんだし、その推測が当たっていたと言うことだと思う。あ、そうだ。わかっていると思うけど、今日見たことは秘密だよ。忘れた方がいい。それから、当分車を街中の駐車場に止める時は人目の多い所に停めること。車を離れる時は必ずドアロックすること」
「どうして?」
「無線機があった小屋を発見したカメラマンが言ってたけど、後日談があるんだ。どこでどう調べたのか、そのカメラマン報復されたんだよ」
「報復?」
「車に細工されたらしくてね。走行中ブレーキが効かなくなって、危うく大事故になるとこだったらしいよ」
「まさか・・」
「偶然か故意かはわからない。朝焼けや海霧を撮るために凍結した道路を走ったりすることが多かったので、ブレーキが効かないことに気づいてスピードを落とし、山肌に車をぶつけて命拾いしたと言ってた。用心はした方がいい」
 尚子が怖そうにあたりを見回す。半信半疑だが、少しは俺の心配を理解したようだ。(続く)
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年01月21日 10:49
    ということで、尚子さんを守るために一緒に住むわけですね。
    そして、めくるめく生活が始まり、
    受胎を確認出来たら、捨てられるというか、
    身体がどんどん衰弱してしまうのですかね…。
    男の人って寂しい生き物ですね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年01月21日 16:46
    > mixiユーザー ハート達(複数ハート)
     どうしてわかったのですか?(笑)
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年01月21日 19:52
    自衛隊と言えば若かりし頃戦国自衛隊ロケを見に静岡の山奥へ行って昼ごはんにうどんを頼んだら蠅が入っって店の人に文句を言ったらよくある熱が通ってるから大丈夫と言われました。そんなことを思い出しました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年01月22日 10:32
    > mixiユーザー ハート達(複数ハート)
     良く煮込んだハエいりうどん・・めったにない経験でしたね(笑)

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