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2018年01月18日10:30

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妄想小説 風舞 37

妄想小説 風舞 37

「ちょっと質問」
 尚子が手を挙げた。いたずら娘が何か悪いことを思いついたようなしぐさ。吸い込まれそうな黒い瞳。思えば、尚子はどんな経緯で店へ顔を出し始めたのだろう?まだ高校生だった。母親の横から俺をいたずらっぽく見ていた。時々手を上げて質問したいが構わないかと問う。高校生らしい初々しさと垣間見せる妖艶な女の表情にドギマギさせられながら俺は尚子に好感を持った。からかわれているとわかっていても「マスターのお嫁さんになりたい」と言うことばを嬉しく感じた。
「その前に俺が質問・・」
「やぁん、ずるい・・わたしが先に手を挙げたわよ」
「年長者を立てろよ」
「男はいつだって勝手に立てるじゃない・・」
 尚子の眼がちらりと俺の股間を見る。
「そっちの立てるじゃなくて・・大人をからかうなって、いつも行ってるやろ」
「ふふふ、マスターが聴きたいことはわかるわよ。俺の特殊能力にいつ気づいたか?でしょう?わたしの答えによって対応を換えようとしている・・」
「俺にそんな器用なことが出来ないって知ってるだろ?」
「不器用では無くて、知らぬふりしてやり過ごそうとしてるだけでしょう?鈍感なふりして人とのかかわりを持たないようにしている・・」 
 そうかも知れないと俺は思った。目立つなと父に教えられた。そうできなければ命を守れないと・・
「マスターの不幸は、お父様が真面目過ぎたことね。自分の能力を、全て受け継がせようとしてた。時代が変わっていることを知ってたはずなのにね」
「と言うことは、何もかも知っていて俺に近づいたと言うことか・・」
「マスターも言ってたじゃない?情報収集と拡散する特殊な集団が古代からあったと」
「つまり、推測どうりと言うことか・・そうだよね。そうでなければ武家社会が出来た時点で天皇家は無くなっていたはずだよね」
「マスターのお父様は早くに亡くなったのよね。マスターに能力を引き継ぐ前に・・父が言ってわよ。独学で能力をあれだけ高めたマスターはすごいって・・」
 風が出たようだ。尚子の黒髪が風に舞い上がる。そろそろ車に戻らねばならない。尚子の腹を探ってばかりはいられない。父のことを知るためにも、俺は尚子の父親の指示に従うしかないのだ(続く) 

獅子座クウネル日記獅子座
 今朝は少し霧が出ていました。昨日雨に打たれたせいか風邪気味で、撮影意欲を失い、今朝は散歩も行かずです。気持ち的にはコンデジで軽く取るつもりでいたのですが、睡眠優先(笑)考えて見ると1月ももう半ば・・写真ブログを見ていると、菜の花などの写真が出て来ました。春はもうすぐ・・だけど・・僕は小説の方向も見失ってお先真っ暗(笑)
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