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2018年01月09日09:19

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妄想小説 風舞 28

          妄想小説 風舞 28
「ごめん話しが脱線した・・つまり俺が言いたいのは・・」
 俺は宮守家が皇室と深い関わりを持つ家系であること、それも、警護や秘書みたいな役割をもっているのではないかと言う推測を語った。それは、古代社会だけの一時的なものでなく、現在も秘かに引き継がれているのだと思われること。
「信じられない・・そんなことあるはずないわ。ただ旧いだけの家系よ。だってうちに皇室関係の写真があるわけないし、話題に上がったことも無いわよ」
 信じろと言うのが無理な話しだ。正直俺も信じていない。だが俺の推測を繋ぎ合わせるとそう言う結論になる。
「嵩原町に皇子原公園があるよね。歴史何て興味ないから、俺は彼岸花の撮影に行っただけでさ、神武天皇の像があるけど何で?くらいに考えていた。でも、たまたま立ち寄った神社にね、不思議な霊気を感じたんだ。いろんな神社へ行ってもそんなことなかった俺がだよ。良く観たら門の扉に菊の紋章がある。不思議に思って神社の由来を読んだら初代天皇である神武天皇が生まれ、幼少期を過ごした・・なんて書いてあるんだ・・幼名を狭野尊(サノノミコト)に由来した神社であるなんてね・・」
 歴史に興味の無い俺でも古代神話のいくつかの物語は聞いている。嘘か本当かに興味はないが、確か宮崎は天孫降臨の場だと言われてたはずだ。
 俺の興味は神々や古代の歴史では無い。たまたま力を持ったひとつの部族が、どんな手段で他部族の存在を知り、征服して行ったのか?従属させて行ったのか?と言うことであった。猿山のボスと人類の違いは、お山の対象で終わらず、他の集団をも従わせようと言う欲があったことだ。その日を食べるだけに終わらず、遠くまで狩へ行くために食料を保存することを考えたことだ。保存し蓄えた食糧で兵士を養い、国家を作り上げたことだ。生憎と神話を信ずるほどの純朴さは持ち合わせていない。
 俺は神話よりも古代に高い知識を持った宇宙人がいたと言う空想物語を信じた。人類がようやく言葉を覚え、富と権力の力に気づいた時、何らかの事情で地球へ飛来していた異星人がいたとしたら、彼らはなんとかして自分たちの生命を守り、自分の家族や友人と連絡を取ろうとするだろう。知的レベルの低い動物の群れにしか過ぎない人類を意のままに動かすのは容易かっただろう。彼らは群れの族長を利用し、母星への連絡手段を取ろうと試みた。それがピラミッドとなり、モアイ像となり、地上絵となったのだ。そう考えた方がずっと解りやすい。
「世界各地に古代の人間が作ったとは思えない遺跡があることはわかるわ。でも、それがどうして日本の歴史と結びつくの?日本に世界遺産なんてあったかしら?」
「異星人だって生命体だからね。何万年も生きられはしないさ。多分地球人と混血して子孫を残したはずだよ。その混血の過程で、黒人が産まれたり白人が産まれたりアジア人が産まれたりした・・」
「あはは、マスターっておもしろい。とんでもない発想するのね」
「そうかなぁ・・だって考えてごらんよ。宮崎と東京・・今は飛行機や電車があるし、車もあるからどこへだって行ける。古代に生きていた異星人の願望であった宇宙へだって行ってるんだよ」
 俺の妄想を笑い飛ばす尚子。その眼が妖しく光り出していることに、俺は気づいていた。(続く)


獅子座クウネル日記獅子座
 雨の日に僕は良く寝ると、昨日に続いて今朝も配達の後一眠りを楽しんだクウネルです(笑)もっとも今朝はポツリと時々雨粒が落ちる程度で、雨までは降らなかったのですけどね(汗)歳を取ると睡眠時間は短時間で良いと言うのですが、クウネルは逆に増えています。寝る子は育つ・・どの子が育ってるのでしょう(笑)

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