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2018年01月01日06:24

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妄想小説 風舞 20

妄想小説 風舞 20
 久々に立ち上がった自分の男に、複雑な想いだった。持て余していた若い性はとっくの昔に忘れていたはずだ。いや、消し去ったはずだった。それほど多くの性体験はないが、苦い記憶しか俺にはない。恥ずかしくて誰にも言えない、触れられたくない記憶ばかり・・・
 人並みに性欲はあると思う。ひょっとしたら人並み以上かも知れない。自分では子供の時のトラウマと分析しているが、性癖が異常かも知れない。
 なぜ京子の夢をみたのだろう?雄々しい自分のオスが、幼子の太ももに当たっているのを知って、俺は腰を引いた。こんな幼子に奮い立つほど俺は変態なのか?幼子を起こさぬよう注意しながら起き上がる。時計を見るとまだ10時前だ。いつもの習性。トイレに行ってパソコンを起動し、タバコを咥える。翌朝の天気予報を確かめる。配達を終えて気が乗ったら朝焼けの撮影に行く。たいていは行かずに眠ることが多いのだが・・
 生憎雨のようだ。アメダスで雲の動きを見る。雨雲は西から東へ動いていて、ちょうど陽の出の頃に街を覆うようだ。配達は濡れずに済ませられそうだ。そう思って、新聞配達をクビになったことを思いだした。それでも顔を出すべきだろうと思った。所長の怒った声の様子では顔を出すと余計な怒りを呼びそうだが顔を出すのが礼儀だろう。
 いつもの習慣で睡眠薬を飲み、再び布団へ潜り込む。1行も読まぬうちに眠りに落ちると知りながら読みかけのカメラ雑誌を取る。風景やスナップが多いこの雑誌には珍しくヌード写真が載っていた。どこかの県美展の入賞作品の紹介ページ。スッポンポンになったのがおかしいのか、カメラマンが面白いことを言ったのか、何の構えも無く大笑いしている。若い女性が裸で大笑いしている写真。陰湿さのない朗らかさが現代風だと評価されたのだろうか?
 俺はまた夢を見ている。夢の中にいることを意識していた。尚子が来ないことを前々から聞いていた俺はいつもより早めに店を閉めた。どんなに客が少ない日でも、夜10時過ぎになると満席になるのに、珍しく夜の客が来ない。閉店時間は夜の11時だが10時半には見切りをつけた。45分でパーキングライトを消した。ホール席のライトを消し、カウンターだけのライトにする。最近学び始めたカクテルを作る準備をする。
 シェーカーの振り方もレシピも本で見ただけの独学。コーヒーの焙煎を覚えた時と同じやり方。コーヒーと同じく、バランスの取れたスッキリ味を目指している。
 ドアが開いて真由美が顔を出した。
「もう終わり?」
「コーヒー?いいよ。お湯が沸くまでちょっと時間かかるけど」
「悪いわよ。ちょっとだけ休憩させて・・」
「遅かったね。デート?」
「飲み会だったのよ、ちょっと飲んだの・・酔い覚ましさせて」
「おいおい、飲酒運転かよ。来る途中の点滅交差点にパトカーいなかった?あ、まだ時間じゃないか?あそこは11時に点滅に換わるだろう?同時にパトカーが待ち伏せするんだぜ」
「そんなに飲んでないわよ。乾杯の時、ちょと口をつけただけ・・」
 カウンター席から立ちあがろうとする俺を、真由美は制した。そして俺の横に席を取る。(続く)

獅子座クウネル日記獅子座
 日付が変わると新しい年の元日・・なんか変な感じですね(笑)そんな風に考える僕が変?ま、何はともあれ「明けましておめでとうございます」実はさっきも書いてたんですよ。突然広告に画面を乗っ取られ、再度最初からやり直しです。正月早々広告に腹を立てました(笑)
 さて、明るい月に照らされながら元旦業を無事配り終えました。天気が良いので初日の出も拝めそうです。1年の計は元旦にありと言いますからいつもの河原で朝焼けを狙って見ます。今年も元気に頑張りましょう指でOK
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