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2016年05月13日05:36

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小説・限無幻夢 (時間旅行 6)

小説・限無幻夢 (時間旅行 6)
 千絵は教育学部の学生だった。中学の音楽教師になりたいと言っていた。店で顔見知りになっていたのだが、たまたま深夜撮影をしている時に俺を見かけ声をかけて来た。犬の散歩中だと言う。
 俺は子供公園のブランコの前にいた。乗り手のいないブランコを何度も空中に放り投げながら何枚もシャッターを切っていた。増感現像するつもりだが露出はヤマ勘だ。シャッターは15秒でしか切っている。粒子は粗れブランコは形が解らぬほどに流れるかも知れない。15秒は手振れを起こすかも知れない危険ゾーンだ。支柱に胸を押し付け両肘をピッタリ脇に押さえているがちゃんと写っている確信は無い。
「写るんですか?」
 千絵の笑顔を見た時閃きがあった。空を飛ぶブランコの前に黒い影があるべきだ。哀しみと怒りと不安に揺れる心が空を舞っているのだ。何か物足らないと思っていたが、ブランコが揺れる意味を表示できなかったからだ。
「ぶしつけで悪いけど、ちょっと手伝ってくれない?後ろ姿だし、ブレブレできれいには撮れないけど、モデルをしてくれないか?」
「モデル?わたしが?」
「向こうむきでブランコを思い切り空へ投げて欲しい」
「投げる?ボールみたいに?」
「あ、投げれはしないよね。何度も大きく揺らしてくれたらいい」
「いつもカメラ持ってると思ったけどカメラマンなの?」
「好きで取ってるだけ・・下手の横好きってやつ」
 そうして千絵と俺は付き合いだした。ごくたまにではあったが、ドライブへ行ったついでにポートレートを撮るようになったのだ。大学のジャズバンドでアルトサックスを担当していた千恵の頼みで、バンドの定演などの撮影をすることもあった。
 美人と言うほどでは無かったが澄んだ眼と白い歯、長めの黒髪を無造作に結んだ千絵には若さが放つ健康な美しさがあった。千絵が大学を卒業し、京都府の中学校に赴任するまで、3年ほど付き合った。
「千絵さん鹿児島大学だったのでしょう?どうして京都で先生になったの?」
 理沙が不思議そうな顔をする。メグと一緒にタイムトラベルの訓練をしていて、先に現実へ戻った俺は理沙に問われるままにと言うか、なぜ千絵の時代まで戻ったのかを確かめるために千絵と知り合ったきっかけ、付き合いの様を理沙に語っていた。1回目の訓練であり、戻る過去は10年ほど前のはずだった。初めてのワープをメグと一緒に10年前へ行きすぐに戻るはずだった。そのために手を握り合っていたのだ。が、なぜか俺はもっと過去まで行ったようだ。メグを過去へ置いて来た罪の意識がある。が、理沙は何の心配もしていないようだ。(続く)

わーい(嬉しい顔)クウネル日記目がハート
 小さな漁村をなぜか撮りたくて、昨日、とりあえず志布志まで行って見ました。大きな港なんですねぇ(笑)テロ対策のため無断進入禁止と書かれた看板があったり、カーフエリー乗場だったり、飼料の積み下ろし用私有地みたいな埠頭だったりで、漁船が止まっている港が無い(笑)海浜公園ってのがあったので行って見るとサッカーの試合をやってて、海は何処?(笑)
 結局あきらめて引き上げ(笑)途中で神社を見つけ、寄って見たら何と安産の神様(笑)クウネルに赤ちゃんは産めませんがおっぱいは好きなので呼ばれた?(笑)
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