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2016年05月04日07:03

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小説・限無幻夢 (今日と言う昨日 10)

小説・限無幻夢 (今日と言う昨日 10)
「悪い悪い・・そう言う顔するな・・」
「マスターはって言うか、男の人って変な進化をしたものね」
 進化論などしゃべってもしょうがないとメグが思っている。そんな事より、どこで出会い、どんな結婚をし、なぜブラックホールに落ちたのかを話したいのだ。男と女の考えは地球人と宇宙人ほどに違うと言う。妄想の根本が違うのだ。女の妄想はハンサムでカッコイイ男と偶然出会い、燃えるような恋をして結果としてベッドを共にする。オスとメスの種の保存欲求はロマンチックなドラマの過程でしかない。が、男に過程など無い。ともすればベッドすら必要で無い。欲情が生まれた時に欲情が満たされれば良いのだ。ベッドの上だろうと野っぱらだろうと関係無い。そんな話しを誰かがしていたっけ・・・
「互いに意志の取り合い方がわかったようね」
 不意に玄関が開いて理沙が入って来た。
「理沙ちゃん・・このひとなんとかしてよ・・脱線ばかり・・」
「ふふ、頑固爺さんって言ったでしょう?メグちゃんも変な爺さんを好きになったものよねぇ」
「おいおい・・ふたりして俺を変人扱いかぁ?変態ではあっても変人ではないぞ」
「あはは、自分で変態ってお言う?自分の先祖がこんな人で泣きたい・・」
 理沙が右手を目に当てて泣く真似をし、「わたしも」とメグが同調する。
「わたしはこんな面倒なひとと恋愛出来ないわよ・・理沙ちゃん、ひょっとしらわたしとマスターの孫では無く、わたしのお母さんとマスターの孫じゃないかしら?」
「そうよねぇ。メグ叔母ちゃんとお爺ちゃんは年も離れすぎてるし、お婆ちゃんとお爺ちゃんの孫かも知れない・・」
 脱線してるのはどっちだよと言う言葉を俺は飲み込んだ。
「それよりタイムトラベルの訓練って具体的にはどうするの?ゲンムゲンムと呪文を唱えてるだけだぜ。実際・・真面目にやる気も無くなる」
 俺は理沙に不満を述べた。自己催眠に入るために必要かも知れない。が、呪文が科学的とは思えない。歪んだ空間が無ければ時間と空間を変えることは出来ないはずなのだ。空間を変えるほどの重力、きっとジェット機で離陸する時よりも強力なGがかかるはずなのだ。宇宙飛行士と同じような訓練が必要なはずなのだ。誰にでも出来る訓練でも無い。
「オートファジーって聞いたこと無い?体内で過剰なタンパク質や細胞を分解し細胞が再構築される仕組みなんだけど・・」
 理沙が俺とメグを見た。やっと本気になったのだと、オートファジーについては2〜3日前の新聞で読んだ気がする。なるほどそれなら高度な訓練はしなくて良いかも知れない。(続く)


わーい(嬉しい顔)クウネル日記目がハート
 今日は晴れましたね。GW楽しんでますか?それにしても昨日はすごい天気でした。雨だけでなく風まで強く・・当然クウネルはダウン気味(笑)部屋に籠ってました。日記のアップも忘れていたような(笑)
 今日みたいに晴れると撮影に出たくなります(笑)日に日に変な爺さんになって行くようです(笑)
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