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2016年02月23日06:18

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雨の朝&小説 謎の女・14

 予報どうり雨の都城です。天気に左右されるクウネルの身体ですが、雨が降った後よりも実は雨前におかしくなります。昨日は朝起きた時から情緒不安定。なんとなく落ち着かず、オロオロしてました(笑)整骨院も行かねばと思いながら、なぜか洗濯したり、腹が減ったような減らないような気分でおやつを買いにコンビニへ行ったり(笑)結局、おやつだけでまともな食事をしないまま(笑)今朝もちょっと似たような状況なので、天気がまた変わるのでしょうね、明日は多分晴れ?
 日曜日に高崎町の梅園で梅を獲ったのですが、今日の写真は高城町の後藤家に飾られているひなまつりの人形です。ひな人形で無く別な人形に興味を持ちました(笑)

わーい(嬉しい顔)
小説・限無幻夢 (謎の女 14)
  隣の部屋に若い娘が越して来たからと、耳を澄まし気配を探るのはある意味変態的行為・・俺はそう思い、なるべく気にしないよう心がけようとした。だが、いかんせん防音など考えもしなかった旧いアパートなのである。聞こえて来るものは仕方がない。
 それにしても不思議な女だった。若いし、韓国系の会社に勤めていると聞いたのだが、いつ、どんな仕事をしているのかがわからない。気配から察するに、ほとんど部屋にいるようだ。そして頻繁に掃除をし、何度もシャワーを浴びる。無意識に耳に入るそれらの音に別な音が混じる。プッ。ププ〜ッ。プォ〜。その音がおならであることはすぐにわかった。60歳を超えたあたりから俺もおならが増えて困った時期があったからだ。俺の場合は年齢から来るものだと予想できたが、若い娘、しかも美しい女性がいくら自分の部屋だからと、あんなに平気でおならをするものだろうか?おかしくもあり、妙に親しみも湧いた。
 大野理沙をもっと知りたいと思った。不思議な魅力がある。俺は近づく人間に違和感を感じるとすぐに距離を取り心を閉じる俺で、どことなく謎めいた大野理沙は知るはずの無い俺の秘密を知っているなど、すごい危険を感じるのだがなぜか距離を取ろうと言う気が起きない。俺に近づく目的を聞きたくもあり、おならはやめろよなと注意したくもある。娘をもったらこんな気分になるのだろうか?
 同時に、大野理沙が危険な女であろうとも、受け入れて見たいと言う気分もあった。公安のスパイ工作に驚き逃げ出した俺を、事情を問うことも無く受け入れてくれた鹿児島のママさんみたいな人はもういないだろう。今の時代、家族を持たない年寄りを住まわせるアパートも無いだろうし、仕事をさせる場所もないはずだ。死ぬことを恐れてはいないが、この歳で逃げ出すことは死を意味する。どうせ死ぬなら近づいた目的くらいは知ってからにしよう。俺は大野理沙を訪ねることにした。冷蔵庫に買いだめていたヨーグルトをいくつか持ち、ドアをノックした。
「来たわね。上がってと言いたいけど、わたしの部屋は駄目なの?あなたの部屋で話さない?」
「いいけど・・あ、これ、食べた方が良いと思う」
 俺は持って来たヨーグルトを差し出した。不思議そう顔の理沙。何気に台所を見て、ガスコンロや冷蔵庫が置いていないことに気づいた。俺が引っ越して来たときもそうだったが、大家は入退去の時、台所の流しを新品にする。調理の油や煙で汚れるからであろう。そこだけは掃除するより入れ換えた方が安くあがるのかも知れない。数日前に隣の部屋をアルバイトだと言う主婦が二人で掃除していたときも、旧い汚れた流し台が外に出されており、掃除が住む頃におじさんが二人で来て、新しい流しと入れ替えていたのだ。
「何?」
「ヨーグルト。若い娘がおならをプップするもんじゃないよヨーグルトは意外と効果がある。俺もおならが出て困ってたんだけど、ヨーグルトを食べるようになって出なくなったよ」
 理沙は意味が理解できないようだ。怪訝な顔で俺を見る。
「壁が薄いせいか物音が良く聞こえるだろう?新聞配達をしてるから夜中に俺が起き出したりするのが気にならない?気を使って、なるべく静かに動き回るようにはしてるけど・・」
「あぁ、そうね。あなたが頻繁にトイレ行くのが良く聞こえる・・掃除機をかけたり洗濯機を回す音も・・」
「誤解をするなよ。耳を澄ませているわけでは無いけど、大野さんがシャワーを浴びたり、おならがプッププップでるのが聞こえるんだよ」
 なるほどと納得した風に理沙はヨーグルトを受け取り、それを流しの上に置いた。
「冷蔵庫は?冷蔵庫に入れないと傷むよ」
 また不思議な顔をする理沙。この女、飯はどうしているのだろう?コンロが無いと言うことは外食してるのか?新たな謎が生まれる。(続く)

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