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2016年02月15日08:31

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新聞休刊日&小説 謎の女 6

 新聞休刊日で久しぶりに朝寝坊。目覚ましかけなくてもいつもの時間に目覚めましたけどね(笑)ほんでもって久々の上天気。洗濯日和ですね(笑)洗濯物を畳むことはめったにありませんが、洗濯は良くします。乾して乾いたら室内に入れて吊るしたまま放置。着替える時に撮ります。順番に着まわすので衣装ケースを買う必要が無い(笑)だけど、いつも似たような服を着ている(笑)

わーい(嬉しい顔)
小説・限無幻夢 (謎の女 6)
「金城さんの女性ポート。久しぶりに見ました」
 プリントを渡しながら店長が笑った。
「そろそろ冬眠から覚めないとね」
「そう言えばしばらく顔出してませんでしたけど・・わたしが休みの時に来ているのかと思ってました」
「雲海写真をプリントしてから顔出していないですよ。どうしてるのかと思ってました」
 スタッフとして勤務する奈津美が傍へ来て笑顔を向ける。
「わたしが写真をねだったのが悪かったのかなって、心配してたんですよ」
「あぁ、あの写真?欲しいって言ったから・・もらってくれて嬉しかったよ。お店に飾るとは思わなかった・・」
「奈津美さん、金城さんの写真もらったの?ひょっとしてこれ?」
 店長が2Lの額に入れてカンターに飾ってあった写真を指差す。
「誰が撮ったんだろうと思ってたんだけど金城さんの写真ですかぁ・・いいなぁこれ・・全紙プリントにするともっと映えますよ」
 店長や奈津美とおしゃべりして、俺は写真屋を出た。出たついでにスーパーへ寄り、冷凍食品や肉など食料品を買って部屋へ戻った。
 冷凍庫や冷蔵庫にそれらを突っ込み、コーヒーを1杯飲んでからプリントを持って隣の部屋をノックした。大野理沙が部屋にいるのはわかっていた。時々動く気配があったのだ。
 理沙がドアを開ける。室内の造りはほぼ同じようだ。狭いコンクリートの玄関、30センチほどの段差でまず台所が在り、その奥に4畳半の一間。台所とはガラス戸で仕切られている。
 俺がそうしているように、理沙もまたドアを一方に寄せ、戸の開け閉めをせずに通行できるようにしている。違っていたのは、女性らしいと言うべきか、花柄の長めの暖簾を垂らし、室内が覗けないようにしてあったことだ。
 獣の臭いがした。それが部家から漂うものか理沙の身体から発したものかはわからない。ひょっとしたら前に住んでいた婆さんが飼っていた猫の臭いが残っているのかも知れない。
「昨日の写真、プリントしたから・・」
 プリントが入った封書から写真を出しながら言う俺の手を理沙が押し戻す。
「おじさんの部屋で見ちゃダメ?コーヒーもまた奢って欲しいし・・」
 部屋へ上がる気は無かった。写真をとりあえず渡し、再度訪ねて感想を聞こうと思っていたのだ。会う機会を増やす計略。
「シャワーを浴びてからくるわ。ちょっと待ってて・・」
「写真渡すだけでいいんだよ。感想はまたの機会に」
「コーヒー奢ってくれないの?」
 理沙の物言いが、くだけた感じになっている。旧知の友人のような応答。なぜだか嬉しくなる。
「コーヒー用意しておくよ」
 そう言って俺は部屋へ戻った。室内を見直す。昨日は何も思わなかったが押入れやトイレのドアを開けっぱなしにしているのが急に恥ずかしくなり、慌てて閉めた。(続く)
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