mixiユーザー(id:5691043)

2019年11月21日15:16

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日々雑感・・・

音楽

1)ベルリン・フィルのネット・サイト、Berliner Philharmoniker Digital Concert Hall、というのは主としてラトル時代のベルリンの演奏会映像をかなり多数アーカイブ化して配信している。一昨年、ラトルのベートーヴェン交響曲全集を購入したらそのアーカイブを一週間無料で視聴できるというクーポンが付いていて、結構たくさんの演奏を聴くことが出来たが(https://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=5691043&id=1963160063)、その一週間を過ぎた後継続試聴(有料)することもなくそのまま終わっていたら、今年になって再度7日間の無料お試しクーポンを差し上げます・・・と連絡があってクーポンが送られてきた。
一昨年から今年の間にベルリン・フィルの常任指揮者もラトルからペトレンコに変わった。クーポンは今年末までに使え・・・とあるので、昨週一週間そのアーカイブ視聴に専念していた。
当然、視聴はコンピュータを通してになるが、私のコンピュータは今年になって更新したこともあって、ディスプレイはワイド・高精度化したしグラフィック・カードの性能なども旧PCに比べてかなり向上していることもあって随分綺麗な映像で見ることができた。それに、PC更新に伴って変更したネット・アクセス関連のソフトの高機能化もあって、アーカイブの映像データを事実上劣化なしに取り込むことが出来るようになっていることが分かり、この機能を使ってかなりの演奏会映像をHDファイルに収めることができ、ラトル時代の記録で前回は長すぎて聞き漏らしていたバッハのマタイ、ヨハネ両受難曲なども昨日ほぼ一日かけて全曲通して聴い(視)てみることが出来た。
ラトルについてはやはり十数年にわたるベルリンフィルとの共同活動と言うのは指揮者、オーケストラ双方にとって大きな影響があったようで、特に2010年代に入ってからの演奏は素晴らしいものが多いと思う。その意味で、ベルリンフィルがアバドの後進としてラトルを選んだのは(大)成功だったと思うのと同時に、当初ラトルについては懐疑的でもあった私も一連のアーカイブを通して聴くことで色々考えさせられることも大きい。
新常任指揮者のペトレンコの記録は当然まだたくさんある訳ではないけれど、それでもいくつか特徴的な演奏は聴くことが出来た。これから、再度ゆっくり聞いて新指揮者の下でのベルリンフィルの変貌ぶりも確かめてみたいとも思う。
映像は取り込んだが、まだ観ていないコンサートも沢山ある。今後それらをBD化したりしながらゆっくり色々聞いてみたいと思う(その点ラトルの演奏活動の範囲は実に多彩で、聴くものを飽きさせない)。

2)先日ユーロフスキーによるチャイコフスキーのバレー曲のことを書いた(https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1973238226&owner_id=5691043)。所謂3大バレーの内「くるみ割り人形」だけ出ていなかったが、今月の新譜としてようやく発売された。演奏は予想通り良い(私好みの)演奏だったが、そのディスクがなかなか興味深い。このディスクはSACDで”くるみ割り”全曲・・86分・・が一枚のディスクに収まっている。まあ、SACDと言うのは規格上DVDに近い・・・・と言うことなので、一枚のディスクへの収録時間はCDの規格上のそれ(80分)よりも長く取れることは理解できる。
しかし、驚いたことにこのSACDは所謂ハイブリッド版で、CDレーヤーも含まれている・・・・と言うことは、このCDレーヤーは収録時間86分のCDと言うことになる。初め、このハイブリッド・ディスクは通常のCDプレーヤーで再生出来るのかしらと怪しんだが、CD専用プレーヤに掛けてみると問題なく収録時間86分のCDとして再生できるようである。今までのCDでも80分を超えるもの確かに有ったが、超過時間はせいぜい1分程度で、6分も超過した物は無かったと思う。こうなると、CDの80分を最長記録時間とする・・・・と言う規格は、有名無実なものになることになる。別にユーザーにとっては悪いことでは無いが、なかなか面白い・・・と言うか、こういう規格の乱れ(?)と言うのはCDメディアと言うものの成熟と同時に終焉を示すものじゃないかとも思える。

読書
引き続き「無限」(https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1973585622&owner_id=5691043)読書中。
カントールが”無限”の数学化に集合の概念を持ち込んで、随分”無限”についての人間の理解は深まり、その”定量的!!!”な分析さえできるようになった(実数の集合は有理数の集合よりも”大きい”、etc.)・・・と言う。しかし、ゲーデルの不完全性定理が出て、(現状の)数学的公理化による方法論は決して無矛盾であり得ない・・・と言うことが示され、実際”連続体仮説”と呼ばれる命題(有理数の集合より大きく実数の集合より小さい”数”集合はあるか?)が真でも偽でもない(どちらでもあり得る?)ことなどが明らかになり、再び”無限”についての無矛盾な理解への見通しはアヤフヤにならざるを得ない・・・・曰く、
<・・・様々な種類の異なる大きさを持つ巨大な基数が存在するという趣旨を表現する言明にも様々なものがある。そのうちのどれが真であるかを、いかにして言うことができるのであろうか。・・・・そこで、ごく自然なやりかたとして、矛盾なく受容できるものはどの言明も全て真であることにする、という選択肢が考えられよう。というのも、我々は、集合のヒエラルキーは可能な限り拡張され、矛盾に巻き込まれない限りは、より大きな、さらに大きな集合の存在を主張されることが許される、という直観を強く持っているからである。しかしながら・・・・ゲーデルの定理から分かるのは、検討の対象となっている仮定にずうずうしくも依拠しない限り、それは不可能だということなのである。・・・・・
・・・・・ここでの教訓は、まさに有限主義者が思い知らされた教訓と全く一致している。すなわち、我々が、無限について、数学的に厳密な仕方で語ろうとするなら、我々は自分自身を実際に「無限について語っている」者として見なさなければならない、ということである、そして、我々が自ら語ったことを批准しようとするなら、無限が実際にどのようなものであるかについて洞観することで間に合わせるしかなく、それ以外の何事も無しえないのである。我々が依拠すべきものが何らかの直観であるのなら、そうした直観が無限についての洞観を提供してくれることをただ期待するのみである。たとえ過去の経験が、そうした希望を抱くことに慎重になるよう命じていたとしても。>

要するに、人間が「無限」をなにか正確に定義し合理的に理解される”モノ”とした瞬間に、無限は無限であるが故の限界のない・・・定義されざる”モノ”としての本性を現す・・・と言う人間の直観に訴えかける矛盾を突き付けてくる。この、「無限」について合理と不合理の葛藤を人間は繰り返してきたことになる。なにやら、人間の限界を思い知らされる思いもするが、同時に無限についての際限のない好奇心を刺激する話でもある。

話は、無限についての現代の認識論に移ろうとしているが、ここらへんで私の脳細胞が溶け始めたので、先日からサブ読本に選んでいた森鴎外の翻訳小説集というので頭を休めている。ルイ14世なんかも”路易第十四世”なんて書いてあるところは如何にも明治・・・と言う時代の感じだが、文章そのものは結構現代的で読みやすい。私の読んでいる本(岩波、鴎外選集)の巻頭には鴎外留学中の写真が載っている(写真右端の帽子ステッキ姿が鴎外)。よく見る一見厳めしい鴎外とはちょっと違った気取った鴎外の姿が見える・・・・これなら舞姫の一件も想像できるというものだ・・・・。

その他
昨日、いつもの三姉妹が久しぶりに来訪。小学校の上二人は我が家で宿題、幼稚園の末っ子は奥方について家の前の落ち葉掃除のお手伝い・・・その後、ひとしきりお喋りして軽くおやつを食べて6時半ごろご機嫌で帰宅。

PS. 先週、コンピュータ用のプリンターがついに天に召された。プリント・コマンドを実行するとプリント・ヘッドが適応していない・・・と言う、今まで見たことのない警告が出てウンともスンとも言わなくなった。ヘッドが詰まる・・・と言う事態は今までにも何度かあったが、今回のようなことは初めてである。念のためヘッドの洗浄もやってみたが予想通り事態は改善しない。要するにプリント・ヘッドの認識・駆動機構に何か故障を生じたらしい。ネットを見てみるとヘッド(の、恐らく中古品)と言うのも売っているが、故障がヘッドだけの物か本体側にも問題があるのかも分からないので、ヘッドを交換しても正常に戻るかどうかの保証もない。調べてみると、このプリンターを私はほぼ10年弱使ってきたことになる。もう十分・・・と言うかインクジェット・プリンターとしては良く使った方だと思う・・・・と言うことで、プリンターも更新することにした。
・・・・で、カタログ類を見て驚いたのだが、昔はたいていのプリンターに有ったディスクへの直接プリント機能というのが多くのプリンターで省略されている。私の場合、この機能は必須なので、機種選びは嫌も応もなくほぼ必然的に決まってしまうことに・・・・時代の変化を感じるのと共に、なにやら拍子抜け・・・・
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