奇跡の将軍・樋口季一郎
氷点下20度の極寒の地、ナチスの迫害から逃れてきた多くのユダヤ人難民は満州とソビエトの国境オトポールで立ち往生していました。
満州国外交部はドイツの目を気にして入国を拒否するなか、当時、ハルビン特務機関長であった、樋口季一郎少将は、二万人ともいわれる凍死寸前のユダヤ人難民の命を救ったのです。
「日本はナチス・ドイツの属国ではありません。ヒトラーのお先棒を担いで弱い者いじめすることが、正しいことですか」
当時、関東軍の東条英機参謀長に、樋口季一郎少将は正論をぶつけました。リトアニア領事館で杉原千畝が「命のビザ」を発給する2年前のことでした。
樋口季一郎は、また、米艦隊に包囲され、玉砕必至のキスカ島守備隊5200人の無血脱出を成功させ、さらに終戦後に北方に侵攻するソ連軍への「断乎反撃」を命じ、ソ連の北海道占領の野望を砕いて、占守(しゅむしゅ)島での日本軍最後の勝利をもたらしています。
これら三つの「奇跡」をもたらしたのは、常に人道に立脚した樋口の決断でした。
https://www.youtube.com/watch?v=4caq5e_toz8
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