mixiユーザー(id:56319385)

2019年12月11日00:48

74 view

鉄道写真?考 その3

 写真について調べてみた。新幹線は先端の形からどうも300系と思われ、近くの品川駅に新幹線が止まるようになるのが2008年なので(細かいことが違ったらごめんなさい)、新幹線はスピードを上げて走っており、それを広角レンズで僅かなシャッターチャンスを逃さずに撮ったものだとわかる。そうすると先生は屋形船を撮りながらも新幹線をも意識して写真を撮っていたのだ。
 恐らくここに新幹線が写っていなければ真ん中が空いた締まらない写真になっていただろうし、屋形船は東品川や浅草橋にもあり浜松町で撮ったと実感させられないだろう。なので敢えて新幹線を待ってシャッターを押したと思われるのである。
 
 改めて凄いと思い、この写真で僕が見たかった鉄道写真は「時代や人の生活感や営みをも写す鉄道写真」なのだと実感した。
 
 鉄道だけがクローズアップされた写真も楽しいし、春夏秋冬や夜の風景のなかで走る鉄道の写真も美しい。勿論鉄道自体が時代により形式もかわるし人の営みそのものなのだが、春夏秋冬の季節感以外は「その時にしかない」鉄道写真ではない気がする。言い換えれば数年間は同じような写真が撮れる気がするし、技術や構図の差は出るが多くの人が同じような写真をとることができてしまうのではないかなどと考えてしまう。一眼レフなどの専用のカメラをもたず、どうしても構図勝負で撮れるものしかない、そして写真技術の少ない僕のひがみなのかもしれないが、どうも僕は写真に「今、消えてしまうかもしれないその瞬間」を求めてしまうのだろう。だからコンパクトデジカメや安いフィルムカメラだが生き物や人の営み、古い建物や駅のヒトコマを撮りたくなるのだろう。そんな僕なので、「時代や生活感が分かる鉄道写真」がとても面白く惹かれる鉄道写真なんだと思う。事実、路面電車の写真はしげしげとずっと見ていられたりするのだ。

 最近、中村精一さんという写真家の方が「人の営みと一緒に撮る鉄道写真」を発表し、「ゆる鉄」という言葉もできているらしい。ネットで見てみるとほっとするし笑えるし人の仕草で時代も感じる気がした。この人の鉄道写真は間近でじっくり見てみたいと思った。
 石井先生は僕がその凄さを知ったときには既に他界されており、先生が定点観測をされていた写真たちもその続編は見ることができない。浜松町2丁目はまだ屋形船はあるようだ。同じアングルで撮れるかわからないし、粗末なカメラであるが同じ場所で写真を撮りその凄さを肌で感じ、天国の先生にお礼が言えるといいななんて思ったりした。(終わり)
4 3

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する