鉄道写真？考　その１

　知り合いが休みのたびに鉄道写真を撮りに出掛けている。先日SNSで何枚か見せてもらい興味が出てきたので、有名な鉄道写真家の写真集を図書館で借りて見ているがどうもしっくり来ない。綺麗なのだが感情的にのめり込めないのだ。
　そんな時ふと、大学時代に教職課程の地理を教えてくださった先生が「地理写真」という独自の写真のジャンルを開拓した方だったのを思い出した。大学時代以降僕がその方の写真を見たのが今から数年前。今の住所に越して図書館で借りた川本三郎氏の「昭和の写真で見る東京」という写真家の写真を使ったエッセーだった。ロバートキャパや桑原甲子雄と言った名だたる写真家の写真のなかに、その石井實先生の「池袋駅東口」の写真が入っていた。授業で見た石井先生は独特の語り口のおじいちゃんだったが、そんなすごい方だったのかとびっくりした。それがふと頭によぎり、石井先生はどんな鉄道写真を撮ったのだろうと思ったのだ。
　以前借りたこともあるが、改めて石井先生の写真集「東京ー写真集　都市の変貌の物語　1948-2000」(KKベストセラーズ)を借りて、鉄道が写っている写真を調べてみた。色々見ながらページをめくっていて、最初は気づかなかったがあっと驚いてまじまじ見てしまったが下の写真だった