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2020年07月24日06:22

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読書日記Nо.1282(プレディみかこが描く、イギリスの愛すべきおっさんたち)

■プレディみかこ「ワイルドサイドをほっつき歩け」2020年6月筑摩書房刊

副題は、“ハマータウンのおっさんたち”。

プレディみかこさんは、昨年、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
という、現代イギリスに生きる自分の息子さんや若者を描いた本で、おおきな
話題をさらった。

私も読んで、感動し、読書日記を書いている。↓

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1974600290&owner_id=5540901

で、今度は、自分の配偶者の世代の、イギリスのおっさんたちを描くという。
どれどれと、覗いてみたき気持ちがうずうずして、本書を手に取った。

いやぁ、イギリスの、私と同世代のおっさんたちの姿は、世代的に身につまされる
部分も多いが、その健気さ、愛らしさに、日本で生きる、同世代のおっさんである私
も、共感しきりで、つい、ほろっときてしまった。

プレディみかこさんの、筆がしなっていて、素晴らしい。

惹句をちと長いが、紹介しますね。

“Yahoo!ニュース|本屋大賞2020 ノンフィクション本大賞
史上初! 著者2年連続ノミネート! ”

“『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』に次ぐ
待望の最新エッセイ集、10万部突破!! “

“日常をゆるがす大問題を前に果敢に右往左往するおっさん(おばさん)たちの人生を
音楽にのせて描く。ブレイディみかこの新たなる代表作、誕生!!”

“恋と離婚、失業と抵抗。絶望している暇はない。”

“EU離脱の是非を問う投票で離脱票を入れたばっかりに、残留派の妻と息子に叱られ、
喧嘩が絶えないので仲直りしようと漢字で「平和」とタトゥーを入れたつもりが、
「中和」と彫られていたおっさんの話…… ”

本を読むことを生きがいにしていたのに緊縮財政で図書館が子ども遊戯室の一角に
縮小され、それでも諦めずに幼児たちに囲まれながら本を読むうち、
いつしか母子たちに信頼されていくこわもてのおっさんの話……”

“などなど、笑って泣ける21篇。「みんなみんな生きているんだ、友だちなんだ」! ”

著名な人たちが、本書に所感を寄せていて、それも紹介。

■世界でいちばん愛すべきおっさんたち(&おばさんたち)が、ここにいる。
あんたら、最高すぎるんだけど……――高橋源一郎(小説家)

■イギリスの市井の人の魅力を引き立てるブレイディさんの愛と観察眼と筆力に心を丸ごと持っていかれた。一編一編が人情に満ちた極上のドラマ!
   ――ヤマザキマリ(漫画家/随筆家)

■高みからレッテル貼ってるだけじゃわからない、厄介で愛おしい人生たち!
   ――ライムスター宇多丸(ラッパー/ラジオパーソナリティ)

■優しい人の間違いを見逃さないことも大切だけど、間違う人の優しさを見逃さないことも大切。ブレイディさんの「見つめ続ける」視線に、大きな勇気をもらいました。
   ――西加奈子(小説家)

■イギリスというとジェームズ・ボンドとか、ベッカムとか、かっこいいイメージが
あったけど、日本のおじさんとちょっと近いところがあって、登場人物にすごく親近感
がわいた。僕らの年代的にもちょうどいい。名曲のパターンによくあるけど、本書は
前作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』との両A面!
   ――博多華丸(お笑い芸人)

■若い世代から目の敵にされている「ブーマー世代」のおっさんたちのしぶとさを、
ブレイディさんは鳥と蟻の両方の視点で描いてくれた。「風雪ながれ旅」を生き延びて
きたおっさんたちに、少しの愛とやさしさを、そして健康ドリンクと腰痛の薬を送り
たくなった。   ――関美和(翻訳家)

プレディみかこさんはあとがきで言う。

“『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で青竹のようにフレッシュな少年
たちについて書きながら、そのまったく同じ時期に、人生の苦汁をたっぷり吸い過ぎて
メンマのようになったおっさんたちについて書く作業は、複眼的に英国について考える
機会になった。二冊の本は同じコインの両面である。”

本書、オススメです(^^♪
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