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2020年07月20日07:54

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読書日記Nо.1281(松岡正剛が見通す、日本文化の深い魅力の本質)

■松岡正剛「日本文化の核心」2020年3月講談社現代新書

副題は、“「ジャパン・スタイル」を読み解く”。

私の読書日記も、マイミクさんとのやりとりの楽しさに導かれて、継続は力を
地でいって、今回で1281回目だが、世の中には、1000冊以上のブックレビューを
ネットで公開されている方が、数多くいらっしゃると思う。

中でも有名なのが、松岡正剛さんの「千夜千冊」。
千冊という言いながら、すでに1746冊をカウントしている。

この読書日記は、2006年7月から始めたので、もう足掛け15年目を迎えるが、
たまに、松岡正剛さんの「千夜千冊」を覗きに行くと、その古今東西から選りすぐった
書物の森に、圧倒され、くらくらする。

もちろん、この読書日記は、「千夜千冊」とは、比べるべくもない、私的な道楽
読書日記なのだが、始めてから、松岡正剛さんの本も手に取るようになり、今回で
たぶん、10冊めくらいだと思う。

さてさて、本書でした。
まずは、帯の文章が素敵だったので、紹介。

“この国の「深い魅力」は、本当に理解されているのだろうか?”
“独自の方法論で日本文化の本質を見通す「松岡日本論」の集大成。”

続いて、惹句を紹介。

“「わび・さび」「数寄」「まねび」……この国の「深い魅力」を解読する!”

“お米のこと、客神、仮名の役割、神仏習合の秘密、「すさび」や「粋」の感覚のこと、「まねび」と日本の教育……断言しますが、日本文化はハイコンテキストで、一見、
わかりにくいと見える文脈や表現にこそ真骨頂がある。“”

”・なぜ日本はヤマトと呼ばれるのか
・神さまをカミと呼ぶようになった理由
・日本人のコメ信仰にひそむ背景
・日本人が「都落ち」にダンディズムを感じる理由
・日本人が七五調の拍子を好むわけ
・世阿弥が必要と考えた「物学」の心
・今の時代に求められる「バサラ」と「かぶき者」
・「伊達」「粋」「通」はなぜ生まれたのか”

目次もすべて紹介。

第一講:柱を立てる
第二講:和漢の境をまたぐ
第三講:イノリとミノリ
第四講:神と仏の習合
第五講:和する/荒ぶる
第六講:漂泊と辺境
第七講:型・間・拍子
第八講:小さきもの
第九講:まねび/まなび
第一〇講:或るおおもと
第一一講:かぶいて候
第一二講:市と庭
第一三講:ナリフリかまう
第一四講:ニュースとお笑い
第一五講:経世済民
第一六講:面影を編集する

松岡正剛さんの略歴も改めて紹介。

“編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。日本文化、芸術、生命哲学、システム
工学など多方面におよぶ思索を情報文化技術に応用する「編集工学」を確立。日本文化
研究の第一人者として「日本という方法」を提唱し独自の日本論を展開している。”

“著書に『知の編集術』(講談社現代新書)、『花鳥風月の科学』(中公文庫)、
『日本流』(ちくま学芸文庫)、『日本という方法』(NHKブックス)、『多読術』(ちくまプリマー新書)、シリーズ「千夜千冊エディション」(角川ソフィア文庫)、
共著に『日本問答』(田中優子、岩波新書)、『読む力』(佐藤優、中公新書ラクレ)
ほか多数。”

「松岡流日本論の集大成」という看板に偽りなし。
インスパイアフルで、大変、興味深く、読めました(^^♪
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月20日 09:46
    >まずは、帯の文章が素敵だったので、紹介。

     議論の脇道にそれるようで申し訳ないのですが、新書の第一印象を伝える「帯」の重要性を再認識しました。
    といいますのも、小生が月に一回程、地域の公立小学校で地域の人々に日曜日お手伝いをしている「地域開放学校図書館」の貸出サービスをしている際、図書を借覧する地域の人々から「帯でその本を読もうかどうかを決めている」という声を聴いたことがあるからです。
     よきにせよあしきにせよ「人は見た目が大切」、「第一印象を重視」とか申しますが、新書を手に取るかどうかは、意匠、および「帯」に書きもまれた惹句が大きな力をもつことを否定できないことを実感します。
     
     意匠というと、『ノルウェイの森』上巻の赤、下巻の緑、という取り合わせは、その後に手にした新書とくらべても決して見劣りしない、というきがします。

    >・日本人が「都落ち」にダンディズムを感じる理由
        ↑
     前置きがながくなりましたが、本論に入ると、小生は〈東京→地方都市→東京〉、〈日本→外国→日本〉といいた「戻り新参」もまた考え方に「深み」を与えてくれるという意味で「日本論」理解には必要であるように思うものです。※


     「川本三郎 路地の博物誌」
     流民の流れ
    種村 新宿渋谷はつまらないけど、そこから一つ目の中野や中目黒へ行くと安くて面白い店があったり。
     それはまあともかくとして、ちょっと離れたところから自分の町をもう一回リターンして見直すということがある。東京で生まれた人というのは、自分の町はわからないんですよ。でも、一回外へ出て帰ってくると、「ああ東京」ってなふうにものを客観的に見られる、というか、異界の体験からこう、見返すってことができるでしょう。P29
     そもそも東京を書いた作家で東京生まれの人は少ないですよ。荷風だって両親は名古屋の方から来たわけだし、あのぐらい江戸狂だった斎藤緑雨は三重県でしょう。久保田万太郎だって4歳ぐらいの子供の時にちょっと外に出されていますよね。それから帰り新参みたいにして浅草に帰ってきた。P30
    多分今の東京で最先端の風俗を追っている人は、田舎から来た人だと思いますよ、それは悪いことじゃないけど。
    川本 田中総理を始めとしてね。(笑。)
    「変貌する都市 田村隆一」
     見知らぬ場所にみえる故郷
    種村 西脇順三郎と石川淳の対談(『西脇順三郎対談集、詩・言葉・人間』薔薇十字社)で石川淳がいっていたことだけれども、久保田太郎の下町物だって、あれはほんとうの下町じゃないていうんですね。つくられたもので一種のミニアチュールだ。P89
    石川淳も生粋の下町生まれなんだけれども、一回外国という鏡に反射させてそこからかえってきて書いているみたいなところがある。結局、地方の人にとって都会がスペクタキュラスな異界だとすると、都会っ子、町っ子にとっては外国がそれにあたる。
     人さらいにさらわれて町に連れてかれたり、神隠しにあって山に連れてかれる。それから帰ってくるとまるで人が変わって、ご当人には住みなれた故郷がまるで知らぬ場所にみえる。上田秋成の「樊噲」なんかそうですね。典型的なのは鏡花。明治、大正の外国崇拝ってのは意外にフォークロアの延長線上にあってね。一種のインファンテリズムの産物ですね。だから鏡花なんかフォークロアと江戸趣味とハイカラが矛盾しない。P90
    ワンクッションおかないと表現が成り立たないみたいなところがあるんですね、都会文学者というものには。下町なら下町の名残りの江戸文化にどっぷり浸ってりゃ、美的生活そのものに自足しちゃって、それを対象化してみせる必要なんかないんだから。
    田村 そうですね。P90
    (『東京迷宮考―種村季弘対談集』 青土社)
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月21日 06:15
    松岡正剛氏、千夜千冊は文庫になりましたね。分厚さにたじろいて、読んではいませんが(苦笑)。

     ヤマヤマさんの読書サロンも、1000冊を大きく越え、存在感のあるレビュー集になってますね。いつも楽しませてもらっています。このまま2000、3000、と続いていかれますように。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月21日 07:21
    AKKIYさん、おはようございます。

    いつもながらの長文のコメント、ありがとうございます!
    ボランティアで図書館の貸し出しサービスをしていらっしゃって、
    帯文の重要性を認識されたとのこと、興味深く感じました。

    出版社の編集者は、帯文や惹句の文章に、命をかけているところが
    ありまして、「つかみ」はとても重要です。ただ、ややもすると羊頭狗肉
    になることもあるので、注意が必要ですが。(笑)

    川本三郎さんの文章の引用も、ありがとうございます。
    川本さんの文章は、とても滋味豊かで、大好きです。

    種村季弘さんの名前も懐かしいです。(ちくま文庫を数冊所持)
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月21日 07:24
    shu1さん、おはようございます。

    松岡正剛さんの「千夜千冊」は、紙でもいろいろなエディションが
    刊行されていますが、ネットでその森にアクセスできるのが最高です。

    この読書日記も、足掛け15年になりましたので、つくづく継続は力なり
    と思います。これもマイミクさんのおかげです(^^♪
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月21日 17:53

    2020/03/31から、YouTubeに、松岡正剛さんのセイゴオちゃんねるが開設されました。
    https://www.youtube.com/channel/UCryiXoM-y1s3pR1NTrczXQQ


    また、別チャンネルで「ツッカム正剛」という放送もあるようです。
    https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=3869&id=83710379

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月22日 01:39
    丸善丸の内本店の松丸本舗には幾度かお伺いさせて戴きました(赤堤のゴートクジISISの方は生憎です)ヤマヤマさんの千夜千冊も今後とも楽しみにさせて戴きます
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月22日 06:53
    WIREDさん、おはようございます。

    ネットの世界を渉猟されて、ネットの海の冒険者のようなお方
    だと拝察しておりましたが、ネット内での松岡正剛チャンネルの
    情報を2ついただき、ありがとうございます!

    松岡正剛さんのお仕事は、ネットとの相性もよいですね(^^♪
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月22日 06:56
    かみかわさん、おはようございます。

    松丸本舗、読書好きの人びとの中では、大変話題になりましたが、
    もう10年程経ちましたでしょうか。

    松岡正剛さんの「千夜千冊」とは、とても比べられませんが、私も
    1500回くらいまでは、とりあえず目指したく存じます。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月23日 20:38
    松岡正剛さんも、ヤマヤマさんも1000冊を軽く超える読書量、素晴らしいですね。
    私の読書は週1回ペースなので、まだ800冊にも達していませんが、マイペースで進んでいきます。
    また、興味深い本を教えてください。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月24日 05:43
    じろさんさん、おはようございます。

    ありがとうございます!

    この読書日記を始めた15年前の当時、まさかここまで続くとは考えたことも
    ありませんでした。

    でも、コメントやイイネ!を書いてくださるマイミクさんとの交流があって
    ここまで続けることができました。感謝だけです(^^♪

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