読書日記Ｎо．1280（次のテクノロジーで世界はどう変わるのか）

■山本康正「次のテクノロジーで世界はどう変わるのか」2020年1月講談社現代新書

前回の読書日記の短歌の話から、一転して、最新のテクノロジーの話です。

ＩＴ技術が、世界のビジネスのあり方を、根底から変えつつありますが、
今回のパンデミックを契機に、ＩＴ後進国（中国や韓国の方が進んでいますね）
の日本でも、じわじわと、その威力が表面化しつつあります。

例えば、Zoomを利用したビジネス上の会議や営業、テレワークなども、ＩＴの
進化なしには考えられなく、いまや、日本でも、当たり前になりつつあります。

日経新聞を読んでいても、最新のテクノロジーを、どうビジネスに取り入れるか
等の記事が、最近は、やけに目に付くようになりました。

でも、胸に手を当てると、用語ひとつとっても、一知半解で、正直よくわかりません。
そんな時は、早わかりの本を読むに限ります。

そんなわけで本書を手に取りました。
早速、惹句を紹介しますね。

“新世界はＡＩ+５Ｇ+クラウドの３角形(トライアングル)で激変する
理学修士+38歳ベンチャー投資家にして元グーグル+京大特任准教授がわかりやすく
描く これから必須の「テクノロジー基礎教養」”

“米国での金融機関勤務、グーグルを経て、現在は起業家の支援と投資を行う著者は、「テクノロジー」と「投資（ビジネス）」の両面に精通している、日本でも稀有な人材
と言えるでしょう。その山本氏が、「近未来に主流となるテクノロジー」という視点
から、専門家向けではなく、平易な言葉で書き下ろした1冊です。”

“これからの企業・世界はテクノロジーが主役の座を占めます。つまり、テクノロジー
によって土台が築かれ、その上ですべての企業が活動するような状態が加速する、
まったく新しい世界が出現します。”

“●近未来の企業・世界はどのような形となるのか
●テクノロジーの根本を理解するカギ「トライアングル」とは？
●FAANG+M（フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル、
マイクロソフト）はなぜ強いのか？
●世界を変える、近未来の７つのメガトレンドとは？
●これから基幹となる、主流を占めるテクノロジーとは？”

“これらの大枠を２時間で知ることのできる、まさに近未来のテクノロジーを知る
ための格好の入門書です。”

看板に偽りなしでした。
まさに、近未来のテクノロジーの大枠を、大づかみに知ることができました。

これらのテクノロジーは、ビジネスの在り方だけでなく、社会の在り方も大きく
変えていきます。

著者は、1981年生まれとお若いですが、お父さんを、４歳のとき、1985年の
御巣鷹山の日航機事故で亡くしているとのことで、そのことから、途上国や社会的
弱者に対する強い思いが生まれたとのこと。

なかなか見上げた心をもった方で、信頼に足る本だと思いました。