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2020年03月13日20:39

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読書日記Nо.1253(本当に新しいものは、いつも思いがけないところからやってくる!)

■内田樹・えらいてんちょう(矢内東紀)・中田孝「しょぼい生活革命」2020年1月晶文社刊

新型コロナウイルス禍は、大変なことになっていますね。
日経平均の日本の株価は、本日、30年ぶりの大暴落。ニューヨークのダウ工業株も
下げ幅最大の2352ドル安でした。

きっかけとなった中国は、終息しつつあるようですが、ヨーロッパが大変な
ことになっていまして、イタリアの感染者が1万5000人を超え、死者も1000人
を超えたとのこと。

ついに、アメリカは、ヨーロッパからの交通を遮断しました。

日本においても、文化・スポーツ・企業イベントが軒並み、自粛となっていて
宴会などもキャンセルが相次いでいるとのこと。

わが社でも、不要不急の出張等は禁止していて、本日、たまたま緊急の出張で
大阪から東京に来た社員に聞いたら、東海道新幹線の乗客は、一車両に7名しか
いなかったとのことでした。

なんだか、ざわざわした週末で、前置きが長くなってしまいましたが、本書です。

“ほんとうに新しいものは、いつも思いがけないところからやってくる! 仕事、結婚、
家族、教育、福祉、共同体、宗教……私たちをとりまく「あたりまえ」を刷新する、
新しくも懐かしい生活実践の提案。”

“しょぼい起業でまっとうな資本主義を再生/もののはずみで家族になる/国家が
掲げる大義名分より仲間が大事/欲しいものがあればまずそれを他人に与える
ところから/話はどんどん複雑にする/お金は「思いがけない使い道」に……。”

“世界を変えるには、まず自分の生活を変えること。熟達の武道家から若き起業家へ、
世代間の隔絶を越えて渡す「生き方革命」のバトン。”

内田樹さんは、前書きで言います。

“何か「新しいけれど、懐かしいもの」が思いがけないところから登場してくる。
それを見て、僕たちは、日本人がまったく創造性を失ったわけではないし、
才能が枯渇したわけでもないと知って、ほっとする。”

“きっとそういうことがこれから起きる。もうすぐ起きる。それが「どこ」から
始まるのかは予想できないけれど、もうすぐ起きる。そういう予感が僕にはします。
えらてんさんとの出会いは僕にとってそのような徴候の一つでした。”

目次と小見出しの抜粋も紹介。

第1章 全共闘、マルクス、そして身体
・両親は東大全共闘の生き残り
・太古の記憶から政治的エネルギーを引き出した
第2章 しょぼいビジネス、まっとうな資本主義
・中小企業が生き残るためには任侠が必要かもしれない
・責任を取ると宣言することからしか責任はとれないかもしれない
第3章 共同体のあたらしいあり方
・小規模で鎮圧されるか、パンデミックになるか、どちらかしかない
・家父長制は愛情がベースではなく責任感がベース
第4章 教育、福祉制度を考える
・福祉制度を設計する上で大事なのは屈辱感を与えないこと
・成熟するとはあらゆる年代の自分をあわせ持つこと
第5章 先祖と宗教とユーチューバー
・人気ユーチューバーはプロダクションに所属している
・世の中はひどく悪いときと、普通に悪いときの波があるだけ
第6章 日本とアジアのあるべき未来
・成長している国は複雑で衰退している国はシンプル
・一党独裁がいいと思っている政治家や経済人は大勢いる

危機の状況をどう生き延びるかの知恵が詰まっていて、パンデミックで不安
だらけの今日この頃の気持ちが、癒される気がした(^^♪
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