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2022年01月21日10:26

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関川夏央著「人間晩年図鑑2004-07」を読んで


照る日曇る日第1700回

本巻では2004年に死んだ網野善彦、ロナルド・レーガン、マーロン・ブランド、フランソワーズ・サガン、本田靖春、05年の星ルイス、阪田寛夫、岡田史子、ロック岩崎、貴ノ花(初代)、杉浦日向子、仰木彬、06年の茨木のり子、宮川泰、今村昌平、吉村昭、ジョセフ・オツオリ、青島幸雄、07年の宮本邦彦、石立鉄男、向坂ゆき、ミケランジェロ・アントニオーニ、イングマリ・ベイルマン、小田実、谷口千吉。真部一男の26名を扱っている。

こんなに数多くの人が鬼籍に入ったのだから、此岸がうすら寒くなるのも無理はない。これからはますます天上界の賑わいが殷賑を極めていくのだろう。

おらっちが印象深く鑑賞したのは、網野、ブランド、サガン、杉浦、茨木、青島の各選手。とりわけ2006年2月17日、クモ膜下出血で79歳で逝去した茨木のり子の自筆の「別れの手紙」が涙をさそう。

「「あの人も逝ったか」と一瞬、たったの一瞬思い出して下さればそれで十分でございます。あなたさまから頂いた長年にわかるあたたかなおつきあいは、見えざる宝石のように、私の胸にしまわれ、光芒を放ち。私の人生をどれほど豊かにして下さいましたことか……。深い感謝を「捧げつつ、お別れの言葉に代えさせて頂きます。ありがとうございました。」

  下々とは別格の存在であると思いつつ歌会始で歌詠む人々  蝶人


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