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2020年09月18日11:39

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アルフレッド・ヒッチコック特集〜西暦2020年長月蝶人映画劇場その3



闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2330~37

1)アルフレッド・ヒッチコック監督の「暗殺者の家」
英国時代の1934年の製作だが、原題は「知りすぎていた男」なり。
1956年にアメリカで撮った「知りすぎていた男」とは同工異曲で、似ているところもあるが、だいぶ違う。そして後者のほうがうんと面白い。

2)アルフレッド・ヒッチコック監督の「サボタージュ」
コンラッドの「密偵」を1936年にヒッチが映画化したサスペンス映画だが、映画館主が独協力スパイになる動機も、妻に殺される成り行きも、奇妙なハッピーエンドもさっぱり納得がいかない駄作ずら。

3)アルフレッド・ヒッチコック監督の「第3逃亡者」
1937年英国製作のサスペンス映画ずら。
殺人犯に間違われた青年が、警察署長の娘の助けを得ながら真犯人を突き止めてハッピーエンドを迎えるのだが、プロットの出来がいまいちで、道中いささかかったるい。

4)アルフレッド・ヒッチコック監督の「断崖」
1941年のサスペンス映画で終始悪人とばっかり思っていたロック・ハドソンが最後の最後でなんと善人ということになるのだが、到底信じらんないぜよ。
ハドソンならともかく、全く魅力のないジョーン・フォンテインが、なんでアカデミー賞をもらえるのか不可解ずら。

5)アルフレッド・ヒッチコック監督の「パラダイン夫人の恋」
ヒッチ1947年の作品であるが弁護士のグレゴリー・ペックがアリダ・ヴァリの妖しい魅力に籠絡されて、地獄に落ちる怖いお話だが、脚本が強引過ぎる。
この頃のヴァリは、まあ美人だった。

6)アルフレッド・ヒッチコック監督の「山羊座のもとに」
英国の植民地であった豪州を舞台に描く1949年のメロドラマなり。
同じアイルランド出身の下層階級出のジョゼフ・コットンと貴族の娘イングリッド・バーグマンの大恋愛だが、特に前半のヒッチの切れ味は鈍いずら。

7)アルフレッド・ヒッチコック監督の「舞台恐怖症」
1950年の殺人事件映画でマレーネ・デートリッヒが光るが、なんだか冴えない演出である。
観終わってどうにもスッキリしない。ヒッチの出来栄えには、けっこうムラがあるなあ。

8)アルフレッド・ヒッチコック監督の「引き裂かれたカーテン」
昔はヒッチの映画は大好きだったが、最近はそうでもない。
昔から脚本に欠陥がある作品が多いのである。東西冷戦を象徴する1966年のこの作品でも東ドイツで完成した新型ミサイルの理論をぱくろうとアメリカの物理学者ポール・ニューマンがスパイになって偽装亡命を図るというプロットがどう考えても阿呆らしく、いくらスリルとサスペンスがいっぱいで、ジュリー・アンドリュースが愛らしくても、鼻白んでしまうのである。
本作をもって音楽の相棒バーナード・ハーマンと決別したのもそのせいではなかろうか。

  いつ誰に何を言われるか分からない障害児も親も常に身構える 蝶人

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