ある晴れた日に第613回
枇杷の実が生りはじめたる夕方に蛍は飛ぶと古老は語れり
またしても「新しき生活様式」繰り返すテレビを消して志ん生を聴く
釜底に残りし米の美味しさよ我も一人の日本人なり
日捲りをまた捲り忘れし老人に閻魔大王とく忍び寄る
栄達と富裕を目指し代議士になりたる男女のいきざまを見よ
インプラントの歯は何十万もするという収入なき貧乏人には厳しい
二代目の中村鴈治郎にそっくりの男に会うた水無月廿日
鬱蒼と夏草茂る城跡で熱弁揮う千田嘉博
横須賀の大滝町の「朝廷」の淡白緬のスープもみな飲む
増村は小津成瀬超え溝口と並ぶ偉大な監督
こりゃアヴァンギャルドやなあと喜んだ みなおんなじで飽きたぜツカモト
昨日今日明日明後日明明後日そこらでぜんぶプッツンしちまう
ドリルがねえあんまりやかましいもんでホトトギスのこえがきこえんやないか
なるようにしかならんもうどうでもええそうおもうたら死はちかいかも
ウナジロウもウナサブロウもウナシロウもかわからきえていちねんがたつ
神さんがあるひとはつよいなあステージ4でもしっかりいきとる
78で32番をひいておるポリーニはんのベートーヴェンはええなあ
わーいわいついにとどいたアベノマスクこれさえあればコロナもにげだす
ほんにまあぶっころしてからやつざきにしてやりてえほどにくたらしいな
目に見えぬ新型コロナは怖いけど見えたらもっと怖いだろうね
自らが粛正するのが自粛にて国から言われてするのは違う
百獣の王に喰わせてしまいたしこの国の王とその手下ども
久し振りに狭心症の発作あり2波に亘りて5分程余続く
年毎に庭の蜜柑が甘くなる根元に眠るムクのお陰で
「頑張って生きろよ」と火野葦平声掛ける黄色い大きな犬に向かって
下校する小学生におかえりと声を掛けたが返事はなかった
「新しき日常」に萌え「1億」は「八紘一宇」「大政翼賛」
あれは何霞か雲かはた雪かわが黄昏に漂う降り注ぐものを荘厳するもの
夏来れば思い出すのは山岡の久乃が出ていたカルピスの歌
世の中に「絶対」は無い予報士の語尾はいつでも「でしょう」で終わる
国道に投げ捨てられたアベノマスクお前が拾え安倍蚤糞 蝶人
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