mixiユーザー(id:547825)

2020年10月22日12:41

103 view

「スパイの妻」

フォト


ヴェネツィア映画祭銀獅子賞受賞、黒澤清監督。
1940年、神戸で貿易会社を営む優作(高橋一生)は、訪れた満州で偶然恐ろしい国家機密を知り、人道的正義のため、この事実を世界に知らしめようと考える。優作の妻・聡子(蒼井優)は、「スパイの妻」と罵られることを覚悟で、愛する夫と運命を共にする決意をする…。

瀟洒な洋館に、優しい夫や執事やお手伝いと住み、何不自由ない生活をしていた聡子。
夫が満州で関東軍の恐ろしい秘密を知ってしまったことから、夫婦の運命は暗転する。
正義感に突き動かされ、それを世界に公表しようとする夫、その夫に従おうとする妻。
国家や正義と愛との葛藤というのがテーマの作品かと思って観に行きました。

フォト


これは楽しみにしている方も多いでしょうから、具体的なネタバレはなしで印象だけ書き出してみます。
観終わった直後の私は、疑問符だらけでした。
演出もストーリーも、なんだか嘘くさい。
台詞がどうにも舞台調で空々しい。
主役の内面の描き方も関係性も薄っぺらく感じてしまう。
そしてアッと驚くどんでん返し。
最後の、観る側によってどうにでも取れる2行の字幕。
納得できないままに、映画館を後にしました。

帰宅してから黒沢監督のインタビューを読んでみたら、これは完全な娯楽作品であると。
「最後、とってつけたように字幕が出てくるんですけれど、あれは編集が全部終わったあとで思いついたんです」と。
やられました。

フォト


娯楽作品と思えば納得がいきます。
国家機密を知ってしまった夫は正義感からそれを公表しようとしますが、妻の方は、夫の秘密を知って共犯になれることを喜んでいる節がある。
国家の大義という重大なテーマを振りかざして、夫婦間の心の駆け引きを描きたかったのか。
となると、どんでん返しに聡子が「お見事です!」と絶叫するのも腑に落ちるのです。

これはあくまでも私の個人的な見解です。
ラスト近く、精神病院に閉じ込められた聡子の
「私は一切狂っておりません。でもこの時代においては狂ってないという事が狂ってるのかもしれません。」
という言葉は、重く悲しく響きました。


「スパイの妻」公式HP https://wos.bitters.co.jp/

『スパイの妻』黒沢清監督インタビュー 
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee42d3fdbbb662c2f5e10991cbe1832848d578c4
19 20

コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 13:08
    黒沢清監督はホラーものが多いんで、見るのを躊躇するときもあるんですが、これは高橋一生君が出てるので楽しみにして見に行ってきました。

    わたしは聡子が泰治から様相をとがめられたり、福原が正義のために軍の秘密を公開しなければ、と行動に移そうとして弾圧されていく、というところに、現代のコロナ禍の「自粛警察」だとか、昨今の学術会議の問題とか、みょうにリンクしてきました。その点ではタイムリーな公開になったんではないでしょうか。

    わたしも病院に収容された聡子のセリフがとても印象に残りました。
    福原が冒頭に撮影しているフィルムが、うまい伏線になっていたと思います。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 13:15
    > mixiユーザー 

    私は邦画に詳しくないので、黒沢監督についてもろくに知らないのです。
    前宣伝だけに釣られて行ったので、観終わった直後は呆気にとられました。

    コロナ禍の今、タイムリーとは言えるでしょうね。
    しかし最後のあの二行は…
    ごんふくさんはどう受け取られましたか?

    夫が妻を救うためにしたこととはいえ、
    あの時点で4〜5年も精神病院に閉じ込められるとは。
    私だったら死んだ方がマシ!と思ってしまいます。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 13:23
    話題作でもあるし、是非見てみたいとは思っております。
    ただ、年末に向けてスケジュール調整が…。(他にも見たい作品はあるし)
    なるべく余計な雑音は入れないで見てみたいと思います。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 13:26
    > mixiユーザー 
    わたしは、福原は実はどこかで生きていて、アメリカで夫婦が再会? などと思ったんですが。

    黒沢清監督に「散歩する侵略者」というへんなSFものがあって、突然「俺は宇宙人になった」と言い出す夫(松田龍平)に振り回されながら、なんとか夫を見捨てられずにいる妻(長澤まさみ)の話で、つい、今回の「スパイの妻」に重ね合わせて見ておりました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 13:29
    > mixiユーザー 

    珍しく、劇場は満席に近いものでした。
    感想をお待ちしております。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 13:30
    > mixiユーザー 

    何処かで生きている、そうとも取れる文言でしたね。
    しかし広いアメリカでどうやって探すんだか…
    とつい現実的に考えてしまいました。
    黒沢節に慣れていないのでしょうね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 18:08
    是非見たいと思っています。
    時代背景も魅力的ですね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 18:11
     リアルの世界で戦前・戦中には、むしろ狂っていると見られたことから生き延びられた人は案外いたようですね。あんまり主張がラジカルだと、当時の当局は狂人とみなして、精神病院に収監し、相手にしなかったようです。
     逆に、事実上拷問死した小林多喜二の話は有名ですが、あれは彼が狂っていないと見られたから、あそこまで痛めつけられたということも言えそうです。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 18:58
    話題作ですね。早くレンタル化されるかな?ラストクリスマスクリスマス等もうレンタルが。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 20:53
    > mixiユーザー 

    黒沢監督の映画に慣れていないせいか、
    ちょっと驚きました。
    感想を是非お聞かせください。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 20:56
    > mixiユーザー 

    あんまり出張がラジカルだと、それに加えて
    聡子の親しい人に憲兵隊長がいたのです。
    そういったことで忖度されたのでししょうね?
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月22日 20:57
    > mixiユーザー 

    まだ数日前に公開が始まったばかりですので…あせあせ(飛び散る汗)

    でも今はDVD化、早いですものね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月23日 07:56
    気になっている映画で、ヴェネツィア銀獅子を取ったし今週末にでも行こうかと同居人と先日話していた所でした。そう、黒沢清は20年位前からマークしつつ、ホラーっぽいのがどうにも苦手で今まで敬遠していました。ホラーでスカッとする人も居ると思いますが、私はかえって神経すり減るので…。娯楽なのですか。確かに予告編だけ見ると「このどこが黒沢?」と驚く程ありがちなドラマっぽい気もしないでもありませんが…(同居人は「賞を取りに行ったのでしょう」とな)。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月23日 09:24
    5つ☆にこそはなりませんでしたが、楽しめました。
    コスモポリタンVSナショナリストでしたね。
    私は、夫婦2人の演技の質?で、これは、娯楽作だなと途中から気づいて、肩の力を抜いて観てました。
    ラストの字幕は、確かに、「えっ!」でしたね。
    それって、つまり・・・?って、悶々としながら帰りました(^-^;
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月23日 16:16
    わたしも楽しめました。ただ、世界はこういう作品好きだなあと。日本でなら、賞とりにくいかも、と少し思いました。ごんふくさんが書いているように、福原は生き延びてアメリカで再会を計画していたと思います。が、面会にきた帝大教授の話では、インドで観たあと客船が遭難したとあったから、謎ですね。ラストの字幕二行からいろんなふうにとれますね。お見事!のセリフは夫婦愛で、素敵でした。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月23日 16:51
    これは夫婦のラブストーリーなのね…と途中から思い、最後の方のシーンで???でありました。それにしても、なんか芝居っぽくて、う〜ん…でした。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月23日 20:50
    > mixiユーザー 

    私は邦画にはまるで詳しくないのです。
    ですが、予告編とは大分違うと思います。
    神経が擦り減る、私もそうです。
    なので今話題になっている「異端の鳥」も、気にはなっているのですが
    中々観る勇気が出ないのです。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月23日 20:52
    > mixiユーザー 

    途中で娯楽作だと気が付いたとはさすがです。
    私はまーったく気が付きませんでした。
    最後まで先が読めなくて、緊張して観てしまいました。

    >ラストの字幕は、確かに、「えっ!」でしたね。
    それって、つまり・・・?って、悶々としながら帰りました(^-^;

    よかった、そこは一緒だ!
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月23日 21:05
    > mixiユーザー 

    私は先が読めなくてハラハラして、楽しむとは言えませんでした。

    >ラストの字幕二行からいろんなふうにとれますね

    観客に投げ出したとも言えますね。
    なんだかスッキリしなくて…
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年10月23日 21:10
    > mixiユーザー 

    tamaさんの感想が、私の気持ちと一番近いかも。
    ???も、芝居っぽくてう〜ん…も!

mixiユーザー

ログインしてコメントを投稿する

<2020年10月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

最近の日記

もっと見る