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2020年03月24日10:01

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「シェイクスピアの庭」

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ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー出身で長年シェイクスピア劇を演じて来た
ケネス・ブラナーが監督と主役を務めた映画。

1613年「ヘンリー八世」上演中の火災でグローブ座が焼失し、それを機に49歳のシェイクスピア(ケネス・ブラナー)は、
断筆して故郷ストラットフォード・アポン・エイヴォンに戻る。
8歳年上の妻アン(ジュディ・デンチ)、独身の次女ジュディスらは、
20年以上もロンドンで仕事漬けだったあるじの、突然の帰郷に困惑する。
そんな家族をよそにシェークスピアは、17年前に亡くなった最愛の息子を悼む庭を造ろうとする。
今頃になって何をと、妻や次女は彼に強く反発する。
対立の中で、家族の秘めた思いー読み書きができない妻のコンプレックス、
息子ばかり溺愛した父親に対する次女の屈折した思いなどーが明らかになって行く。
そして、息子の死の謎も。
最愛の息子は一体なぜ、幼くして亡くなったのか?

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シェイクスピアは故郷に戻った3年後、1616年に亡くなっています。
人生をシェイクスピア劇にかけたケネス・ブラナーは、この文豪が何故そんなに早く筆を置いたのか、
何故突然、故郷に戻ったのか、どんな晩年を過ごしたのか、
どんな思いを抱いて亡くなったのか、、、
そんな疑問を抱いてこの作品を作ったのではないでしょうか。

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(シェイクスピアの家 2009年)

イギリスの田舎の緑深い田園風景、夜の暖炉と蝋燭の炎が揺らぐ暗い室内風景。
風の音、小川のせせらぎ、暖炉の炎の音といった静かな効果音。
そういったシーンが延々と続く、静謐な映画です。
盛り上がりに欠け、限りなく眠りを誘うとも言えますが。
ストラトフォード・アポン・エイヴォン、10年ほど前に行きました。
名前が長すぎるという欠点はさておき、ハーフティンバー様式の漆喰の壁に木枠の家が立ち並び、川にナローボートが浮かぶ、小さな美しい町でした。
シェイクスピアの家にも行きましたとも。
思ったよりも小さな家を、野趣に満ちた素朴な緑の庭が取り囲んでいました。
この映画のエピソードが何処まで史実なのか分かりませんが
偉大な天才作家というイメージしかなかったシェイクスピアが、初めて人間臭く感じられました。
原題「ALL IS TRUE」。

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(ナローボート 2009年)

公式HP http://hark3.com/allistrue/
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