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mixiユーザー(id:547825)

2019年09月05日13:37

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「家へ帰ろう」

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ブエノスアイレスに暮らす88歳の仕立屋アブラハムは、自分を老人ホームにいれようとする子供たちから逃れ、故郷であるポーランドを目指して旅に出る。
そこには、第二次世界大戦でホロコーストから逃れた自分を救ってくれた親友に
自分が仕立てたスーツを渡すという目的があった。

アブラハムは相当に頑固な老人です。
小学生ほどの孫と真剣に小遣いの駆け引きをするというがめつさも持っている。
このがめつさは、その後も飛行機や宿の料金を値切るなど、映画のあちこちに出て来て
ユダヤ人特有のしたたかさを表すようで面白い。
おまけに大方ニコリともしないで、非常に横柄な態度です。

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飛行機の隣席の若者にしつこく話しかけたり、娘をくだらない理由で勘当したり。
列車でパリからワルシャワに行くのにドイツの地は絶対に踏みたくないと無理難題を言ったり、
相当に扱いにくい頑固爺さんでもあります。
ところが旅の途中で持ち金を盗まれて窮地に陥り、様々な人に助けてもらい、
頑なだった心が次第にほぐされていく。
この老人には独特の洒落っ気があることも、段々に分かって来ます。

ところどころに幼い頃の幸せな家族の集まり、愛らしい妹のシーンが挟まれる。
ホロコーストのことは決して口にしなかったアブラハムが、父親も伯父も眼の前で虐殺されたこと、
幼い妹も連行されたことなどを旅の途中でポツポツと語り出す。
眉間には深い皺、手は震え、少し移動するにも息を切らし、強制収容所の後遺症で
不自由な片足を引きずりながら、遥かなる故郷を目指す。
70年間音信不通の親友に会えるのか、そもそも彼は生きているのか?
頑固な偏屈爺さんを、次第に応援したいと我々に思わせる手腕は見事なものです。

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重いテーマを、偏屈爺さんのキャラクターにユーモアを含ませ、
三人の女性たちとの出会いなどコミカルな展開も加えて、軽妙に仕上げています。
音のないラストに息を呑み、邦題の意味にしみじみ納得。
監督・脚本のパブロ・ソラルスは1969年生まれの戦後世代のユダヤ系アルゼンチン人。
祖父の体験を基にこの作品を作ったといいます。
スペイン・アルゼンチン合作、英題は「THE LAST SUIT」。

「家へ帰ろう」 http://uchi-kaero.ayapro.ne.jp/
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月05日 14:19
    最近映画はご無沙汰なんですが
    zooeyさんの日記を拝見して 久しぶりに観に行きたくなりました顔(笑)

    主人公のお爺さんの

    「ドイツの地は絶対に踏みたくないと無理難題を言ったり」

    この辺りの頑固さは身内にも似た人がいるので
    そうかそうか、貴方もか
    という思いで読ませていただきました。

    今年はなかなか気が休まらない日々で 最後に優しい気持ちになれる映画に
    心惹かれます顔(笑)クローバー
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月05日 14:27
    頑固ジジイが良い味出している様子が伝わってきますね。原題を探してみました。"EL ULTIMO TRAJE"、英題と同じ意味でした。因みにtrajeはスーツ、背広の意味で「トラッヘ」と発音します。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月05日 15:21
    わたしも昨年末に見ました。わたしは基本「ロードムービーもの」って大好きなんです。https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1969884534&owner_id=534854
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月05日 15:40
     歳をとったせいか、アクの強い爺さんが出てくる映画には共感することが多くなりました(^^♪
     イタリア映画の『マカロニ』(1985:エットーレ・スコラ監督)を観たときにも、マルチェロ・マストロヤンニとジャック・レモンのふたりの老優が実にいい味を出していて感動したものです。
     本作の爺さんも、なかなかのもののようですね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月05日 16:29
    今年の1月に観ています。ご覧になれて良かったですね。
    地味だけれど、随所にユーモアがあって、しみじみほのぼの、後味が良いのが何よりでした。
    3人の女性たち、こんな頑固なヨボヨボの伯父さんを見捨てておけなかったんだろうなと思います。関わりがあっさりしていたのもとっても良かったです。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 08:31
    > mixiユーザー 

    映画はほぼ毎週映画館で観ていますが
    今週は都合が悪くて、これはDVDで観ました。
    半年ほど前に公開されて見損なったもので、DVDになったばかりです。
    こういう映画は単館上映で、公開時間も限られていて、中々観られないのですよね。

    >「ドイツの地は絶対に踏みたくないと無理難題を言ったり」

    これについては、あっと驚く解決策が提示されました。
    お楽しみに〜!
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 08:34
    > mixiユーザー 

    不親切な映画で、最初のシーンが何処なのかもさっぱり分からない。
    言葉も多分スペイン語でやりとりしているのですが
    主人公が「シャローム」と言ったことで、ユダヤ人だと分かりました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 08:35
    > mixiユーザー 

    ごんふくさんの感想楽しみにしていますが
    リンクできません。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 08:36
    > mixiユーザー 

    「マカロニ」は観ていませんが
    頑固爺さんものはいーっぱい観ています。
    数日前、BSで「グラントリノ」をやっていて
    これは劇場でも観たのですが、久しぶりに観て泣きました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 08:38
    > mixiユーザー 

    本当に味わいのある映画でしたね。
    あの女性たち、優しかったですよねえ。
    最後どうなるのかとドキドキしました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 08:43
    失礼しました。うまくアドレスをコピーできてなかったようですね。
    https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1969884534&owner_id=5348548
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 09:04
    > mixiユーザー 手(パー)
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 10:29
    スーツを届ける約束っていう設定が上手いと思いました。
    ドイツの地を踏みたくないって言って、乗り換えの駅のホーム(でしたよね?)での主人公の行動とか、徹底しててよかったですよね。
    腕に残る収容者番号には、ハッとしました・・・。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 11:12
    > mixiユーザー 

    そのスーツは、結局一度も見せてくれませんでしたねw
    駅のホームでは、こう来るかと。
    あの収容者番号、マドリードの末娘の腕にも
    タトゥーとして入っていましたね。
    あれは父親への愛情表現だったのかしらん。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月06日 20:30
    見ました!これFBつながりからのお薦めで。ラストシーンは感動的。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月07日 16:19
    こういう映画を日本語訳で観てみたいです。
    昨年に上映されたようで、DVDになったばかりだそうだから近くのレンタル屋さんにあるかしら?
    居る間に観れるかも?
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年09月09日 12:47
    > mixiユーザー 近くのGEOには字幕でありましたウインク

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