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mixiユーザー(id:547825)

2015年12月16日23:12

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ペルソナ・ノン・グラータって…「杉原千畝」

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第2次世界大戦中、リトアニア領事代理として日本政府に背いて多くのユダヤ難民にビザを発給し、彼らの命を救った杉原千畝の半生を映画化。
監督は、日本で生まれ育ったアメリカ人であるチェリン・グラック。

今でこそ彼の出身地である岐阜県八百津町には、立派な杉原千畝記念館もできたそうですが
岐阜出身の私が子どもの頃は、その名前を聞いたこともありませんでした。
日本政府が公式に謝罪し、名誉回復が行われたのは2000年、
本人が亡くなって14年も後のことだというのだから、無理もありません。

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戦後、日本の外務省をユダヤ人男性が訪ねるところから映画は始まります。
杉原の消息を尋ねる男に、外務省役人は、そんな人間はいなかったとつれなく答える。
国の意向に逆らった人間として、彼の名前は外務省の記録から抹殺されていたのです。

日本のシンドラーと呼ばれる彼のことをもっと知りたいと、楽しみにしていたのですが…
美化し過ぎず、淡々と描いた点には好感が持てるのですが
あまりに淡泊すぎて、物足りないという感じも否めない。
主役を演じた唐沢寿明が、これはエンターティメントとして観て欲しいと言っていたようですが
エンタメにしては長すぎ(2時間半弱)、そして盛り上がりに欠けている気がします。
例えば、杉原が汽車に乗ってまでもサインし続けたという有名な話は、
幸子夫人の著書にも書かれているのに、映画ではあっさりと汽車に乗り込んでしまっている。
やっとの思いでビザを手にした何千人ものユダヤ人が、ソ連を列車で横断するシーンにしても
妙に綺麗な恰好で、整然と座り込んでいる。
当時、あの広いソ連をぎゅう詰めの列車で数週間かけて横切ることが、どんなに大変であったか、
そしてソ連兵に金品を没収されながらようやく辿り着いたウラジオストク、
そこから敦賀港を経て、どのようにアメリカなどに行くことができたのか、その辺も観たかったのですが。
そんなこと言ったら、もっと長くなっちゃうか。
終盤のダンスシーンなど、削れるところもあったと思うんだけど…

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英語、露語、独語、仏語など数ヵ国語を操るインテリジェンス・オフィサー(諜報外交員)と
としての顔も持つ杉原の様子が、映画では淡々と描かれていました。
「Persona Non Grata(ペルソナ・ノン・グラータ)」(好ましからざる人物)という
ソ連からの評価である言葉が、どうして映画の副題になっているのだろうと不思議でしたが
次の説明を読んで納得しました。
”監督は映画の英語タイトル「Persona Non Grata(ペルソナ・ノン・グラータ)」
(好ましからざる人物)に強いこだわりをみせる。
千畝はその諜報活動によって、ソ連側から「Persona Non Grata」の指定を受けて入国を拒否され、在モスクワ日本大使館へ赴任できなくなる。
「軽蔑されて締め出された経験」を持たなければ、排外される人間の気持ちはわからないという思いと、 戦時下で千畝のような行動をした人は他にもいたという思いを込めているからだ。”

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ポーランドでのオールロケで撮ったというこの作品も、その撮影時、
現地のエキストラの人々に感謝の言葉を言われたといいます。
多くの日本人に観て頂きたい作品です。

チェリン・グラック監督に聞く http://www.nippon.com/ja/people/e00091/?pnum=1

映画「杉原千畝」 http://www.sugihara-chiune.jp/
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月16日 23:25
    zooeyさん、こんにちは。

    やはり監督は、「Persona Non Grata(ペルソナ・ノン・グラータ)」にこだわりがあったんですねー。
    そんな気がしてました(あは)。
    『海難1890』と合わせてひとつの日誌にしたものを次回更新でアップします。
    その際には、覗いてみてください。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月16日 23:30
    偶然です、わたしもきょう、この映画を見てきました。

    感じたことがやはり同様ですね。ずいぶん前松本幸四郎が杉原役で、TVドラマ化されてましたが、それと比べるとかなり淡々とした印象。むしろドラマチックなエピソードもずいぶん抑制した感じです。

    杉原千畝は、「ユダヤ人を救った正義と愛の人」みたいな書かれ方をしていましたが、その後むしろ、したたかで有能な、諜報活動に携わっていた外交官という側面が伝えられています。この映画はむしろそっちのほうに重点が置かれているようですね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月17日 00:07
    彼は、日本の外務省にとってもPersona Non Grataだったのでしょうね。
    勝手にビザ発券をしたとして、存在を抹殺したのでしょう。
    上ばかり見ている胆の小さい方々のやりそうなことで、そこは今もあまり変わらないのかも?
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月17日 01:01
    数カ国のお役人が逆らって、人道的ヴィザを発行したそうですね。しかし2時間半は長いなあ。長丁場でそういう時代考証やげんじつとの照会がしっかりしていないと、見ていて白けてしまいそう。

    分野は違うけど、確かチャプリンもペルソナ・ノン・グラータでしたね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月17日 08:43
    インテリジェンスオフィサー(諜報外交官)として対ソ情報を集める裏の任務でソ連から睨まれていた、という面を出しているのですか。それは好ましい(笑)ですね。単なる美談にしないところが。

    佐藤優さんの本で改めて知ったのですが、外交官は「墓まで持っていく」守秘義務が非常に強いので、杉原さんも戦後全く沈黙して、それが世間に全く知られなかった原因でした。
    唐沢さん、関西のラジオ番組でこの映画の宣伝で出られてましたが、それをよく認識されてるのにも感心させられました。謎の部分が多いからこそ演じがいがあったとか。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月17日 13:11
    > mixiユーザー 

    映画の始めに「Persona Non Grata」という文字が大きく出た時には驚きました。
    どうしてこんなタイトルをつけるのだろう?と。
    で、監督の言葉を聞いて納得したのでした。
    記事を楽しみにしています。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月17日 13:14
    > mixiユーザー 

    同じような感想を持たれたと聞いて、少し安心しました。
    テレビドラマの方がもっと分かりやすく、簡単に感動できたような気がします。
    そんな安っぽいドラマを作りたくないと
    監督は思ったのかもしれませんが。

    >この映画はむしろそっちのほうに重点が置かれているようですね。

    そう、それが意外でもあり、ちょっと失望したのでした。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月17日 13:16
    > mixiユーザー 

    >日本の外務省にとってもPersona Non Grataだったのでしょうね

    ああ、そういう意味での皮肉が込められていたのかもしれませんね。
    1985年にイスラエル政府より、日本人では初で唯一の「諸国民の中の正義の人」として
    「ヤド・バシェム賞」を受賞したりして、さすがに無視できなくなったのでしょうね?
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月17日 13:18
    > mixiユーザー 

    そうなんです。
    長いし、ちょっと複雑だし。
    近代日本の誇る人間の半生を紹介するという意味で
    もっと分かりやすく安易に感動できる映画を私は期待してしまったのですが…

    >チャプリンもペルソナ・ノン・グラータ

    知りませんでした。
    ありがとうございます。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月17日 13:24
    > mixiユーザー 

    監督は多分、単なる美談で終わらせたくなかったのでしょうが
    私はもっと安易に感動したかったのでしたw

    外交官は守秘義務も大事だし、
    家や血筋も徹底的に調べられるのですってね。
    夫の友人になった人がいます。

    >それをよく認識されてるのにも感心させられました。謎の部分が多いからこそ演じがいがあったとか。

    そうだったのですか…
    唐沢さんはよかったのですが
    小雪が、私にはどうも浮いてしまって見えたのでした。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月17日 16:54
    私は、杉原のことは、日本のシンドラーくらいの知識しかなく、見ていません。
    マイミクで、日本映画多数みている方の感想、公開されているので、ここへ。私より年上のかたです。2つの戦争系映画につて。

    日曜日にこの二本を見ました。空襲で亡くなった息子とその母親の物語は「父と暮せば」の亡くなった父親とその娘の物語とではこうも違うのかと思いました。
    その分、センチメンタルな要素が多すぎます。ですから「母と暮せば」には終始居心地の悪さを感じました。それを後押しするかのような吉永小百合と二宮の演技は見ているのが苦痛でした。
    「杉原千畝」もダメでした。ここのところ、ナチス関連の映画を続けて見ていますが、ほとんど力作ばかりです。
    昨日もコスタ・ガブラスの「AMEN」という日本未公開作を見ましたが、まだこういう切り口の映画が出来るのかと感心しました。
    しかしこの日本映画は何でこんな下手な作りなのかと、考え込んでしまいました。いい題材なのだから惜しまれます。唐沢寿明も小雪もひどい。唐沢からは主人公の人間的な苦悩が全く感じられない。

    また終戦後の小雪のあのヒラヒラの衣装は何だ。収容所で生活しているのだろうが。黒澤和子が衣装担当だが小雪のスタイリストが担当していたのか。

    というレビューです。私もDVDで見るかな〜
    この方は小雪ファンなのですが、それでもダメのようで(^_^)

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年12月18日 11:37
    > mixiユーザー 

    ご紹介ありがとうございます。

    >いい題材なのだから惜しまれます

    それは私も思いました。
    エンタメとしても、社会派としても、少々中途半端だったようで。
    終戦後、ルーマニアだったかの収容所に杉原一家はいましたが
    捕虜としてではなく、保護されていたのだそうです。
    それにしても、あの小雪のヒラヒラに衣装、アクセサリーには
    私も違和感を覚えました。

mixiユーザー

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